少人数制で手厚い指導
神戸海星女子学院大学

少人数制で手厚い指導

カトリックの修道会を設立母体として、「人を支え、輝く」女性の育成を掲げる神戸海星女子学院大学。現代人間学部の中にある「英語観光学科」と「心理こども学科」のみの構成で、定員95人に対して約20人の専任教員が指導する少人数制が特長。「一人一人と向き合い、寄り添う」をモットーにした細やかな教育や就職支援に加え、多様な現場における実践の学びが充実。両学科で小学校の英語指導者養成に対応しており、これからを見据えたカリキュラムが整っている。

英語観光学科

県内女子大で唯一の学科

産学連携事業 多彩に展開

ネーティブ教員による1年生の英語教授。習熟度、進路に合わせた少人数教育で英語力を伸ばす。 伝統ある英語教育を、将来性のある観光分野と融合させた「英語観光学科」は、2014年に誕生した兵庫県内の女子大では唯一のユニークな学科。実践的な教育内容で高い評価を受ける上、インバウンド(訪日外国人)が増加する中、高い注目を集めている。
1、2年次に集中する英語力養成プログラムでは、10人前後のクラスに分かれて一人一人が目標を設定しながら、将来の進路に合わせて英語力を伸ばすことができる。観光分野では「観光概論」「環境ツーリズム論」などの基礎科目から「宿泊事業論」「航空ツーリズム論」などの専門科目も充実している。
海外プログラムは複数の語学留学以外に、より実践的に観光分野の理解を深める「グローバルツーリズム研修」などがあり、支援金制度もある。ユニークなのはハワイにまつわる学び。「相手を慈しむ『アロハスピリット』が海星の精神に通じる。英語力や国際観光の知識だけでなく女性として大切な心が磨ける」と石原敬子教授。現地で学ぶ「海星ハワイプログラム」は、1年間休学してロケ地として有名な牧場で働く有給のインターンシップや、フラダンスなどハワイ文化を学ぶ短期のホームステイなど多彩な内容だ。

ゼミの一環としてホテルのブライダルフェアに参加 文科省が重視する「アクティブ・ラーニング」も観光の学びの中で積極的に実践している。「ひょうごツーリズム協会」企画の「学生ガイドによるまち歩き」に参加してツアーの企画やガイドを実践。本年度は、ホテル・旅館業など関西の企業経営者にインタビューして学生が主体的に学ぶ産学連携事業を展開する。
航空、旅行などの観光業界へ就職する学生が多い一方、これから需要が高まるのが20年度に教科化される小学校の英語指導者だ。児童英語教育に役立つ知識やスキルが学べる「海星キッズイングリッシュプログラム」という独自の認定資格があり、近隣の小学校で「英語出前授業」の助手を務めたり、公民館で英語講座を受け持ったりしながら経験値が上げられる。

心理こども学科

心に寄り添う教育者へ

実践的な学びの場 豊富に

保育士、幼稚園・小学校教論の採用試験対策のプログラムが充実。将来教科化される小学校英語にも対応 もう一つの学科が「心理こども学科」。心理学の素養を身に付けて、子どもだけでなく保護者の心に寄り添える保育者・教育者の育成を目指す。4年間で保育士・認定心理士の資格、幼稚園・小学校の教諭免許が取得可能で、保育士・幼稚園教諭志望者の就職率は100%を達成している。
教員採用試験に向けては「対策講座」を設け、無料講座や個別指導で継続的にサポート。20年度に教科化される小学校の英語教育を見据え、中学校教諭二種免許(英語)も併せて取得できるよう配慮している。
学生は21科目(必修・選択)もある「心理学」で専門知識を学び「自己理解」と「子ども理解」に加えて「保護者理解」のスキルを磨いてゆく。「保育・教育の現場で子ども一人一人と向き合い、保護者の不安も取り除くには大きなエネルギーが必要。自身を見つめて理解するのは、最もしんどいが一番重要なプロセス」と中植満美子教授。

箱庭療法の研究。子ども理解や自己理解に必要な心理学の専門科目が豊富 実践的に学ぶ場も豊富に用意されている。近隣の乳幼児と母親に学内を開放し、学生が遊びを計画・実践したり、教員が子育て相談に応じる「母と子のふれあいひろば」▽小学校などで授業や行事を補助する「ボランティア活動」▽現地の幼稚園で英語で保育を体験する「オーストラリア幼稚園実習研修」―などを通じさまざまな経験を積むことができる。
これらのカリキュラムは、少人数制の指導でさらに充実度が高まる。「初等音楽」では授業以外に個別にレッスンを実施。「保育・教育実習」では事前・事後指導を徹底し、理論と実践の繰り返しで理解を深める。学生の個性や得意分野、進路などを教職員間で情報共有しながらの指導は海星ならでは。「現場経験豊富な専任教員に、卒業後も相談に来られる体制を取り、卒業生のサポートも続けている」と大岸啓子教授は話す。

英検2級相当で授業料免除

英検2級相当以上の有資格者に初年次の授業料を免除する支援制度を12年度から設けている。この数年の制度利用者は一年に8~9人だったが、17年度は17人と利用者が倍増した。  
「独自制度の浸透がずいぶん進んだ。制度を利用する学生は学習意欲が高く、周りに刺激を与えて全体のレベルを上げる存在」とアドミッションセンターの担当者。  
英検のスコア化に伴い18年度入試から、これまでの基準「2級合格」に「2150点」も加わった(16年6月以降実施の一次、二次試験の結果が対象)。
 海星は他にも入試や入学後のさまざまな奨学金制度があり、経済面からも学生を支えている。

1年次から進路教育開始 一人一人に合わせて支援

今春卒業した学生の就職状況(16年度)は、就職希望者の就職率が93・5%で、全卒業生(大学院進学者を除く)のうち就職した割合を示す実就職率は89・7%。就職活動に詳しいキャリアセンターのスタッフが学生たちと密接に関わり、細やかな個別サポートや学生の主体性を引き出す指導を行うことで、約9割の実就職率を実現している。
1年次から適性検査を行って将来の方向性をじっくり考えるとともに、必修の「キャリアデザイン入門」で就職活動や社会で求められるコミュニケーションの基礎力を習得。2年次は働き方などを学び業界を研究するほか、先輩卒業生から経験談を聞く機会を設ける。3年次からは書類や面接対策など多様な就職サポートプログラムを実施し、本番の4年次は企業ごとに選考内容などを書き記した「就活ノート」で振り返りながら次の選考に生かす。
気軽に立ち寄れる雰囲気づくりを徹底し、4年間学生に伴走するキャリアセンター。部長の箕野聡子教授は「イメージで就職先を決めず、自分に最適の進路を主体的に考え行動するように導くのが重要な役割」と話す。学生一人一人に合わせた支援を行う過程で、スタッフが電話やメールできめ細やかな支援ができるのも少人数制の強み。難航する学生にも個別に寄り添いながら、無事ゴールできるようサポートしていく。

学長に聞く

挑戦恐れず才能育んで

小野礼子学長 ―海星出身者で初の学長。学生に求めることは。

目の前のすべきことにベストを尽くしてこそ、自らの新たな能力を知ることができる。これは私が海星の4年間で身を持って学び、後々の人生の礎となった教えです。ベストを尽くせば尽くすほど目指すものが高くなりますが、それにどんどんチャレンジしてほしい。確実に成長が望めます。

―少人数で学ぶメリットは。

教員一人が受け持つ学生が少ないので、コミュニケーションが密になり、しっかりフィードバックできるのが特長です。教員が真摯(しんし)に向き合うので、学生はそれに応えて頑張ろうという気持ちが湧いてきます。

―理想の女性像は。

KAISEIの6文字が表す、海星が育てる人格的素養「KAISEIパーソナリティ」があります。「K」は「Kindness(思いやり)」で、特に重要なキーワード。それがあってこそ「Autonomy(自律)」「Intelligence(知性)」「Service(奉仕)」「Ethics(倫理)」「Internationality(国際性)」も備わります。また、建学以来基盤とするキリスト教の精神は「愛」です。人に思いを寄せ、人の立場に立って考える「Kindness」は「愛」の一つの形。思いやりの心を忘れず現代社会でしなやかに、たくましく活躍してほしいですね。

―受験生へメッセージを。

大きな大学では味わえない温かさと、時には厳しさを感じながら、全力を傾ければ自分の力を最大限に伸ばすことができるのが本学です。一人一人がかけがえのない存在として愛されていることを実感しながら、自分の才能に出合い、育んでください。

在学生からのメッセージ

児童に寄り添う先生に

現代人間学部心理こども学科3年 人見英里さん(21)

小学校高学年の担任の先生との出会いが、小学校教師を目指すことになったきっかけです。内向的な性格だったので「先生方に相談しやすいように」と小規模な海星を選びました。教育実習までの模擬授業が充実しており、課題を自信につなげられるきめ細かい指導は少人数制ならでは。2年次には約1年間、神戸市内の小学校にボランティアで通い、実際の学校現場をいち早く経験できました。音楽部の部長を務め、学生生活も楽しく過ごしています。将来は故郷の篠山市で、児童に寄り添い一緒に学ぶ教師になりたいです。

大学概要

住所 神戸市灘区青谷町2の7の1
アクセス 阪急王子公園駅、JR灘駅徒歩13分
学部(本年度定員) 現代人間学部(95人)
教員 教授11人、准教授4人、講師4人、助教1人
在学生 350人
ホームページ http://www.kaisei.ac.jp/

オープンキャンパス スケジュール

日程 7月23日(日)・29日(土)、8月6日(日)・13日(日)・20日(日)・27日(日)、9月10日(日)
時間 午前10時〜午後3時半
お問い合わせ アドミッションセンター ☎︎078-801-4117

特集大学

特別インタビュー