挑戦し続ける人材育成
流通科学大学

挑戦し続ける人材育成 流科大独自の教育プログラム「4年間」総合的に支援

流通科学大学は来年、創立30周年を迎える。戦後流通革命の旗手である故中内功氏が開設し、3学部7学科から成る。多くの実業界のトップリーダーを理事や外部評議員に迎え、実業界の最先端を学ぶプログラムが充実しており、起業家精神の醸成に力を入れるなど先進的なビジネス教育で知られている。本年度、入学から卒業までを通じた教育プログラム「夢の種プロジェクト」を策定。「探す」「育てる」「咲かせる」という三つのステップで学生の成長を支援していく。

「探す」「育てる」「咲かせる」

「なりたい自分」を発見

就職への目的意識育む


自分が何に興味を持っているのか、将来どんな仕事がしたいのか―。
多くの学生が抱える迷いを解消するため、流通科学大学は本年度から新たな計画を立ち上げた。それが「夢の種プロジェクト」。なりたい自分を実現させるため、入学から卒業までの4年間を境目無く支援する体制をつくった。「夢の種プロジェクト」を初期、中期、後期に分類し、それぞれを「探す」「育てる」「咲かせる」のキーワードで構成した。
「探す」は主に入学直後の半年間に集中。なりたい自分を発見するための「気づきの教育」プログラムを多彩に用意した。
最初に編成されるクラスでは、幅広い視野を持たせる目的で学部学科の異なる学生を混在させる。基本活動の単位となるグループをつくり、一泊二日のキャンプなどを通して仲間づくりとコミュニケーション力の向上を目指す。さらに、先輩や卒業生との交流、企業人による講義、地域の流通事情学習などの学外活動を積極的に行う。キャリア教育担当の前川明講師は「早めに卒業後の進路を考えることが、主体的な学びに結び付く。自分が何をやりたいか、何に向いているかのヒントを見つけてほしい」と話す。
また、就職に向けた4年間の「学生生活モデル」を約20タイプも用意。建設・不動産、製造業、飲食業、公務員など卒業後に目指す業界・業種ごとに、履修しておくべきカリキュラムを体系的に示している。大学生活のゴールとなる就職を意識づけ、学生の学習意欲を高める狙いだ。
次の段階となる「育てる」では、学生自らが目的意識を持つ刺激を与えるプログラムを提供する。具体的には、企業、地域・自治体と協力し、学生自らが調査・企画・提案から商品化や実用化まで行う「社会共創プログラム」。ビジネスリーダーの育成や学生起業などを支援する「起業・ベンチャー型事業承継者育成プログラム」。さらに、「マーケティング人材育成」「リテール人材育成」「観光人材育成」などもある。いずれも実践的な学外活動や社会人講師らとの交流が中心で学生の能力を高める。
「咲かせる」では、主に就職活動を支援。学生の長所や短所をよく知るゼミの担当教員が就職部と連携して関わる。さらに産業界との強いつながりを生かした学内企業説明会、就業体験のインターンシップのほか、就職対策宿泊セミナー、模擬面接など、徹底した支援体制でサポート。
このほか、授業科目の多くは学部学科を超えて履修できるため、希望進路に合わせて柔軟に単位取得ができる。在学中に進路への気づきがあった場合に対応するため、2年次に学部学科を変更することも可能だ。前川講師は「なりたい自分に近づくためのサポート体制が充実している」と力を込める。

スマホで双方向型授業推進

スマホを使って教員と学生が情報をやりとりする授業が好評。集計結果やコメントをリアルタイムで共有できる 「夢の種プロジェクト」の「育てる」は、最も多くの授業やプログラムをそろえており、「考える学習型授業」を中心に据える。教員が一方的に教える授業から双方向型授業への転換を目指しており、本年度からモデル授業を開始して2019年度までに全授業に導入する。
中でも、スマートフォンのアプリを用いて教員の質問に学生が回答し、その場で結果を共有できる双方向授業が好評だ。学生が数字で回答した結果は即座にグラフなどで集計され、すべての自由記述コメントも匿名で紹介。リアルタイムで回答が表示され、結果に合わせた授業展開ができるなど臨場感に満ちているため、学生の参加意欲が向上している。授業を進める川合宏之講師は「受け身になりがちな大学の講義が活性化しつつある。大人数を対象とした講義でも、内容を具体化して一人一人が自分だったらどうかと考えられれば、『考える学習型授業』が可能」と手ごたえを感じている。

社会共創プログラム

開発から販売まで体験

明石商業高校と協力して考案した「明石タコライス」を大学レストランで限定販売。 「社会共創プログラム」では、新商品の開発や事業の企画などを学生自らが体験する。プログラムを通して仕事の内容を知るほか、幅広い人脈づくりに役立てる。
昨年行われた流通科学大主催の「フジッコの新商品企画にチャレンジ」では、近隣の他大学も含む約150人の学生が新商品の開発に参加した。グループ活動は3カ月にわたり、企業関係者による事業説明、企業訪問、考案した商品・企画のプレゼンテーションなどで最優秀を競った。本年度からサークルを新設し、長期的な取り組みで商品化や店舗展開を目指す。
このほか、高大連携事業の一環で明石商業高校と協力し、明石市の新たな郷土料理「明石タコライス」を考案した。また、奈良県吉野町で森林セラピーをPRするカフェの運営に協力するなど、ユニークな取り組みで実績がある。

起業・ベンチャー型事業承継者育成プログラム

学生の起業手厚く応援

「人材育成プログラム」では、なりたい自分を追求する学生一人一人をサポートするため、目指す分野や業界に合わせた五つの教育プログラムを用意している。  
「起業・ベンチャー型事業承継者育成プログラム」は、家業を継ぐ見込みの学生や起業を目標とする学生を対象にビジネスリーダーを育成。起業にとどまらず、新しい企画や提案を実現、実践できる起業家精神を持った人材の輩出を目指している。学外の起業・事業承継経験者や経営者らから直接ノウハウや考え方を学び、在学中から業界でのネットワークが築けるほか、中内学長による実践的な指導の手厚さも魅力だ。起業家を育てる神戸市産業振興財団の「神戸起業操練所」とも連携し、在学中の起業を支援している。

学長に聞く

逆境に負けない力育む

―育てたい学生像は。

企業人として社会に旅立ったら、時代や環境の変化に応じて組織内で新しい企画・提案ができ、失敗を恐れずチャレンジし続けるビジネスリーダーとなってほしい。そのために、学生時代にさまざまな挑戦をしてほしいのです。大切なのは、自ら問題点を見つけ、分析し、解決しながら新しいものを構想するマネジメント能力。単に会社を起こすことだけを「起業」ととらえているわけではなく、幅広い仕事の中で柔軟に対応できる人材を育てたいと思っています。

―学生にチャレンジしてほしいこととは。

まず、在学中から企業人、卒業生との交流機会を持ち、人脈をつくることです。さらに学内外のコンテストやプログラムにも積極的に参加を。交流、チャレンジを通して自分の価値観・ものさしを多く持てるようになると思います。さらにはビジネス社会に出ても恥ずかしくないルール・マナーを修得するためにゼミやクラブ・サークルにも主体的に取り組み、自ら成長を促してほしい。

―現在、大学として最も力を入れている取り組みは。

「教える、覚える」といった知識を身につける授業から「知識を知恵に変換できる力」を養うため、全ての授業を2018年度までに「考える学習型」へ転換していきます。いわゆる双方向型のアクティブラーニングです。社会に出ると、新しい視点と豊かな発想による創造力が必要です。大学で用意したさまざまな授業やプログラムを利用し、自分の未来をマネジメントできる人材になってほしいと願っています。校是の「ネアカ・のびのび・へこたれず」が実践できる逆境に強い人物へと成長してもらいたいと思います。

在学生からのメッセージ

在学中の起業目指して

商学部経営学科3年 石川廉さん(21)

高校卒業後に起業も考えましたが、担任に進学を勧められ「希望や適性に沿う」と、流科大を紹介されました。2年生で起業・ベンチャー型事業承継者育成プログラムに参加、学生生活は一変しました。中内学長から直接指導を受け、在学中に会社を起こす決心をしたからです。アパレル業で仲間と計画を進めています。授業で何度も企画を修正し、なんとか物になりそうです。今秋、投資家向けプレゼンテーションがあり、出資が実現すれば商品生産と出店ができます。まるで夢のよう。意欲に応えてくれる大学に感謝しています。

大学概要

住所 神戸市西区学園西町3の1
アクセス 神戸市営地下鉄西神・山手線学園都市駅徒歩5分
学部(本年度定員) 商学部(450人)=経営学科250人、マーケティング学科200人、経済学部(200人)=経済学科130人、経済情報学科70人、人間社会学部(250人)=人間社会学科100人、観光学科70人、人間健康学科80人
教員 教授64人、准教授36人、講師8人
在学生 3397人
ホームページ http://www.umds.ac.jp/

オープンキャンパス スケジュール

日程 7月22日(土)・23(日)、8月19日(土)・20日(日)、9月23日(土・祝)、10月22日(日)、11月25日(土)、12月16日(土)
時間 午前10時〜午後3時(7月、8月は午前10時〜午後4時)
お問い合わせ 入試部 ☎078-794-2231

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