明石

  • 印刷

 カンヌ国際映画祭のショートフィルムコーナーに、兵庫県明石市松が丘の映画監督八十川勝さん(46)が主宰する「垂水映画劇団」が製作した作品が2年連続で選ばれた。今回出品した新作「歌声を聴いてほしくて」は、障害者をテーマにしており、八十川さんは「障害者を特殊な扱いとせず、自然な日常を描いた」と熱っぽく話す。

 同映画祭は世界三大映画祭の一つで、毎年5月にフランス南部のカンヌで開かれる。八十川さんによると、同コーナーには誰でも短編映画をインターネットから応募できる。上映されるのは約千本で、うち日本からの作品は約20本という。

 同団体は昨年も「どんぐりコーヒーのおいしい煎れ方」が上映作品に選ばれた。明石や神戸に住む俳優や会社員ら20~50代の約10人が所属し、八十川さんから週1回、演技指導を受けたり、映画製作の知識を得たりしている。

 障害者と触れ合うことが多かった八十川さんは、視覚や聴覚が不自由な人たちのコミュニケーション能力に着想を得て「歌声-」の脚本を執筆した。全盲の人たちがスマートフォンを使いこなしたり、ローラースケートで遊んだりするエピソードを幻想的に感じ、「すぐ近くにある知らない世界を青春映画として映像化したい」と考えたという。

 「歌声-」は、聴覚障害のある女性が、インターネットで女性の歌声を聞いた男性からメールを受け取るところから始まる。しかしそれは失聴前の歌声で、歌えなくなったことを男性に伝えられないまま物語が展開する。今年1~2月に明石や神戸など、県内を中心に撮影。カンヌ以外の海外コンテストにも応募し、国内での上映は来年を予定している。

 八十川さんは「障害者は想像を超える能力がある。その能力を知ってもらう橋渡し役になりたい」。主演した北原夕さん(30)=朝霧東町=は耳栓をして町を歩くなど聴覚障害者になりきる努力をしたといい、「微妙な感情を表情で表せるよう工夫した。障害者の普段の生活を身近に感じてもらいたい」と話していた。(藤井伸哉)

明石の最新
もっと見る

天気(2月26日)

  • 12℃
  • ---℃
  • 10%

  • 10℃
  • ---℃
  • 10%

  • 13℃
  • ---℃
  • 0%

  • 13℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ