明石

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丸中さんの作品「light(ライト)」(手前)=明石市立文化博物館
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丸中さんの作品「light(ライト)」(手前)=明石市立文化博物館
「space(スペース)」=明石市立文化博物館
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「space(スペース)」=明石市立文化博物館
学生時代に制作した棚。置かれているパンフレットも含めて作品という=明石市立文化博物館
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学生時代に制作した棚。置かれているパンフレットも含めて作品という=明石市立文化博物館
丸中美咲さん
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丸中美咲さん

 兵庫県立明石高校美術科でビジュアルデザインなどを教える美術家丸中美咲さん(26)=尼崎市=が、明石市立文化博物館(明石市上ノ丸2)で作品展「横と後ろが気になる」を開いている。従来のイメージにとらわれないデザイン的な版画や立体作品を会場のあちこちに置き、展示空間を生かした作品展となっている。21日まで。

 明石文化芸術創生財団と同市が、市内在住、在勤などの若手アーティストを支援する美術展として企画。丸中さんは同高美術科を卒業後、愛知県立芸術大大学院などで版画などを制作してきた。2014年ごろから全国各地で個展を開いている。

 同展には、パネルに和紙を貼って抽象的な線を描いた版画や、側面や裏まで描いた厚みのあるパネルを床に置いた立体作品など、46点が並ぶ。似たデザインのパネルを2枚並べ、そのすき間に視覚的な連続性を感じさせる作品「light(ライト)」もある。

 会場の床にある模様に合わせ、同一サイズの版画を5枚並べた作品「space(スペース)」では、1枚分だけ空けられた空間が作品の一部となり、床の模様が作品に見える。

 「芸術作品は色、形、質感に加え、周囲の環境も構成要素に入ると思う」という。

 「抽象的な作品は難しいと思われがちだが、見る人が自由に解釈できる。気に入った見え方を選んでほしい」と話す。

 作品と作品の間には、丸中さんが撮影した木の切り株や歩道などの写真が何枚か飾られている。

 じっと見ていると、自然の風景や造形物の間にある何もない空間が、あたかもデザインされているかのように見えてくる。壁に掛かる版画には数センチの厚みがあり、側面には線などが描かれている。

 「見る方向によって見え方が変わることに気付けば、これはいいなと思うデザイン的風景を町でも発見しやすくなる。見つかるとハッピーになれるし、空間をデザインの視点で見る人が増えれば、社会はもっとよくなる」と話す。

 もともと油彩を学んでいたが、描いた軌跡がそのまま作品に表れる絵画に違和感を持ち、彫るという作業を経て刷られる版画に関心を持った。油彩と版画の違いは、作品に対する距離感の違いだった。

 今回の作品展でも、正面から作品を見てもらうというより、横も裏も、何もない空間も見てもらうことで、作品のさまざまな一面を複眼的に見せようとしている。

 「人も、横や裏の顔が見えた方がいい」と丸中さん。見え方を試行錯誤するようになれば、ものの見方が変化するかもしれない。

 午前10時~午後5時。入場無料。18日は午後1時からギャラリートークがある。同財団TEL078・918・5085

(吉本晃司)

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