明石

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約1メートルのてるてる坊主3体をつるし、快晴を祈る吉田優さん、ツル代さん夫婦=明石市藤江
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約1メートルのてるてる坊主3体をつるし、快晴を祈る吉田優さん、ツル代さん夫婦=明石市藤江
今年も向かいのビルの屋上に姿を見せたてるてる坊主。「応援してくれてるみたい」と喜ぶ児童ら=藤江小学校
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今年も向かいのビルの屋上に姿を見せたてるてる坊主。「応援してくれてるみたい」と喜ぶ児童ら=藤江小学校
約1メートルのてるてる坊主を手にする吉田優さん
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約1メートルのてるてる坊主を手にする吉田優さん

 運動会シーズンの5月。26日に本番を迎える藤江小学校(兵庫県明石市藤江)でも、毎日のように子どもたちが練習している。そんなにぎやかな運動場を、ひっそりと、いや、かなりの存在感を放ちながら見守るシルエットが三つ。あれは何!? 取材をすると、ほっこりする物語があった。(勝浦美香)

 その正体は、小学校の向かいにある「吉田工業」の吉田優さん(74)、ツル代さん(72)夫婦が当日の快晴を願って手作りした巨大てるてる坊主だ。

 始まりは10年ほど前。同小に通っていた孫が運動会の練習に励む姿を見て、夫婦で小さなてるてる坊主を作り、自宅兼会社のビルの屋上につるしたのがきっかけ。

 それ以降“改良”を重ね、毎年運動会に合わせてつるすようになった。会社ビルの屋上から藤江小の校舎までの距離は約80メートル。

 「最初はひっそり応援するつもりだったんやけど、どんどん大きなってもて」と優さんは笑う。

 孫への愛情は抑えがたく、現在では約1メートルの大きさのてるてる坊主が3体。ドッジボールを白いシーツで包み、2体には赤組と白組の帽子をそれぞれ一つずつかぶせた。

 もう1体は吉田さん夫婦が長年取り組むスクールガード(児童の登下校時の見守り活動)の帽子をかぶせ、児童らの安全を見守る。絵が得意なツル代さんが描いた味のある表情も特徴的だ。

 吉田さん夫婦の孫は、この春までに6人全員が同小を卒業した。今年もつるそうか、やめようか-。迷ったが「昨年、小学生たちから『ありがとう』って言われたのがうれしくて」と優さんは目を細める。ツル代さんも「どうせだったらと思って、きれいに作り直したんよ。紅白の旗も手芸屋さんで買ってきて付けたんよ」と笑顔。

 26日の天気予報は曇り時々晴れ(22日現在)。

 優さんは「つるすようになってからは毎年晴れてるからな。そりゃ今年も晴れるで」と胸を張る。

 元気な声が響く藤江小学校。毎年この時期に現れるてるてる坊主は、児童らにとってもおなじみの光景になっている。

 昨年の全体練習では、整列した全校児童が校長の号令でくるりと向きを変えると、屋上から見守る吉田さん夫婦に向かって、「ありがとう~、ございま~す!」と大声でお礼を言った。

 6年生の男児(11)は「最初に見たときは、でっかい洗濯物を干してるんかと思った」。

 だが、よく見てみるとてるてる坊主。「毎年つるしてくれてるけど、たしかにずっと晴れてる気がするなあ」と話す。同じく6年生の女児(12)は「応援してくれてるみたいで勇気が出る」とはにかむ。

 子どもたちの観察眼は鋭い。「なんか毎年バージョンアップしてへん?」。6年生の男児(11)は喜々とした表情で指さす。

 それを聞いた他の児童らも「ほんまや、旗がついとる」「去年まではついてなかったよ」と盛り上がった。吉田さん夫婦の気持ちは伝わっているようだ。

 同小の秋田光彦校長(59)は「こんな形で地域に応援してもらえるとは」と喜ぶ。

 「子どもの声を迷惑に思う人も多い時代なので、本当にうれしい話。今年も晴れるでしょうね」

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