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丸木位里
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丸木 俊

 広島に落とされた原子爆弾の残酷さを世界に伝えた画家、丸木位里・俊さん夫妻の共同制作「原爆の図」が8日から勤労福祉会館(兵庫県明石市相生町2)で展示される。縦1・8メートル、横7・2メートルの巨大な水墨画2作品が、核兵器の非人間性を今に伝える。

 「原爆の図」は丸木夫妻(いずれも故人)の代表作。ピースフェスタ明石実行委員会が絵を所蔵する「原爆の図 丸木美術館」(埼玉県)に依頼し、原寸大の複製画を借りた。

 原爆の図は15部構成。皮膚がとけた人の群れが爆心地をさまよう「幽霊」から始まり、同じ悲劇が繰り返された「長崎」で終わる。

 今回、明石で展示されるのは第1部の「幽霊」と第3部の「水」だ。

 「水」にはこんな詩が添えられている。

 水、水。人々は水を求めてさまよいました。

 燃える炎をのがれて、最期の水を求めて……

 傷ついた母と子は、川をつたって逃げました。

 乳をのませようとしてはじめて、わが子のこときれているのを知ったのです。

 墨の濃淡だけで描かれた巨大な絵を見る。両端に死んだ人間の山があり、真ん中にわずかな水辺がある。

 そこに乳飲み子を抱いた女性がいる。遺体の山から、ぎょろりと白く光る目がある。まだ生きているのか、それともウジが入って動いたように見えたのか。

 詩はこう結ばれている。

 20世紀の母子像。

 傷ついた母が死んだ子を抱いている。

 絶望の母子像ではないでしょうか。

 母子像というのは、希望の母と子でなければならないはずです。

 明石ピースフェスタが「原爆の図」を展示するのは12年ぶり2回目。実行委の田中耕太郎さん(69)=明石市=は「6日の広島原爆忌の式典では、地元の小学生が『自分たちが伝承者になる』と宣言していた。戦争体験者が減る中、この絵を見て戦争の悲惨さを感じ取れる子どもが1人でも増えれば」と話す。

     ◆

 第14回ピースフェスタ明石「平和・いのち・子ども」は12日まで。11日午後1時半~3時半は市民による戦争体験談がある。12日午後1時半~3時は、沖縄国際大の前泊博盛教授が「沖縄から見える私たちの未来」をテーマに講演する。

 期間中は「原爆と人間パネル展」「フクシマは今」「戦時下の暮らしの品々」などの展示もある。午前10時~午後5時(最終日は午後4時まで)。無料。明石地労協人権平和センターTEL078・912・2797

(木村信行)

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