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折り込みチラシで作ったトロフィーと毛利旭俊さん=明石市二見町西二見駅前2
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折り込みチラシで作ったトロフィーと毛利旭俊さん=明石市二見町西二見駅前2
小さく折りたたんだチラシ。これを組み合わせて作る=明石市二見町西二見駅前2
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小さく折りたたんだチラシ。これを組み合わせて作る=明石市二見町西二見駅前2

 兵庫県明石市二見町の高齢者施設「デイサービス スイッチオン彗星」には、高さ1メートルを越えるトロフィーが飾られている。モザイク柄の色合いに、「折紙盃」の文字、そして家紋。利用者らが談笑する広間の片隅で、異様な存在感を放っている。この謎のトロフィーは、利用者の1人、毛利旭俊さん(91)が約2年かけて完成させた超大作だった。

 トロフィーに使われている素材は、新聞の折り込みチラシ。よく見ると、1枚1枚が細かく折りたたまれ、つなぎ合わせられているのが分かる。

 「これをジグザグに重ねて、木工用ボンドでくっつけていくんです」

 毛利さんは、1センチほどの大きさにたたんだ三角形のチラシを見せてくれた。トロフィーは約3万ピースを組み合わせたそうだ。持ち手部分には紙粘土でツルとカメを付け、毛利家の家紋を取り付けた。

 持ち上げてみた。ずっしり重い。10キロを超えるくらいはありそうだ。

 中にはベニヤ板で作った型が入っているという。

 「のこぎりで切るところから全部自分でやりました」と毛利さん。元大工というから、手先の器用さにも納得だ。

     ◆

 「大相撲で横綱の白鵬が大きなトロフィーを受け取っているのを見て、ええなあと思って」

 そんな素朴な理由で作り始めたトロフィーだったが、完成までには2年かかった。

 平面的な部分は簡単だったが、曲がったり、立体感を出したりする部分は難しく、何度も途中でやめたくなった。

 「完成した時はうれしくて。自分自身への優勝トロフィーのつもりで『折紙盃』と名付けました」

 そもそもこの“チラシアート”を始めるきっかけをつくってくれたのは、10年ほど前に亡くなった妻だった。

 花瓶などを四、五つほど作りかけてはやめるので、「それなら自分が」と続きを作るようになった。

 以来、花瓶をはじめ、さまざまな雑貨を制作してきた。クリスマスシーズンに合わせて作ったツリーのオブジェや、つえ立てなど、施設のあちこちに毛利さんの作品が並ぶ。

 「妻が見たら、ようここまでこしらえたなあ、くらいは言ってくれるかな。家に持って帰って、息子たちにも見せたい」と笑う毛利さん。

 90歳を過ぎてなお、元気いっぱいだ。(勝浦美香)

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