明石

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定例会で歌を評しあう水甕明石支社のメンバー=明石市朝霧南町1
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定例会で歌を評しあう水甕明石支社のメンバー=明石市朝霧南町1
設立90周年で発刊された合同歌集「海峡」第3号
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設立90周年で発刊された合同歌集「海峡」第3号

 大正3(1914)年に東京で発足した短歌の結社「水甕」の明石支社(兵庫県)が今年、設立90周年を迎えた。メンバー12人は記念誌「海峡」を10年ぶりに発刊して祝う一方、毎月勉強会や歌会を開いて研さんに励んでいる。メンバーは、明石に根付いた短歌の歴史を引き継ぐため、新しい参加者を募っている。

 「水甕」は明治から昭和にかけて活躍した歌人、尾上柴舟らが結社。現在も全国に支社がある数少ない結社で、参加するアマチュア歌人も多い。

 明石支社は29年、柴舟の直弟子で旧明石高等女学校(明石高女、現明石南高)の教師だった奥村さきとその夫、奥右衛門を中心に設立。当初は、明石高女の生徒が多数参加していたという。

 銀座通りで木村書店を構えていた木村栄次も2年後の31年、26歳で加わった。柴舟は明石支社ができた年に明石市歌を作詞。柿本神社(人丸町)には、書家でもあった柴舟が揮毫した柿本人麻呂の歌碑がある。

 第2次大戦を経て、木村栄次が「中興の祖」として支社を盛り上げ、選者、顧問として活動。木村は57年、県歌人クラブの創立メンバーにも加わった。

 70周年を迎えた99年、合同歌集「海峡」を発刊。92年に亡くなった木村を含め、25人が500首を寄せた。

 今回の「海峡」第3号は、15年に亡くなった前代表の向山明子さんの25首を含め、14人が計約300首を収録している。

     ◆

 約30年前に入会し、代表を務める池本俊六さん(78)=神戸市西区=は「メンバーはそれぞれ個性があるが、和気あいあいとした雰囲気でやってきた。先人が90年続けてこられたことに感謝したい」と話す。

 5年目の女性(72)=同市垂水区=は、勉強会や歌会を「生活の中で自分自身を一番さらけ出せる、気を使わない場所」という。65歳で腎臓移植を受け、2年後に入会。「移植のおかげで元気で幸せになり、日記のように自分の生活を歌にしてきた」と、生きる喜びを語る。

 定年退職後、2年前に入った男性(67)=明石市=は、定型の表現に陥らない、難しいことをやさしく-と自問しながら歌を詠み、指を折りながら言葉を探す。

 「短歌をやるやらないに関わらず、みずみずしい感性を持っていたい。明石の短歌の裾野を広げられれば、100周年に向かっていけるのでは」と、新しい参加者の入会に期待する。

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 定例歌会は毎月第1土曜、勉強会は第3水曜、いずれも午後2時からコープ朝霧店(朝霧南町1、朝霧駅北すぐ)で開催している。

 「海峡」第3号は1部610円。郵送の場合は送料180円。

(吉本晃司)

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