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「新幹線基地の必要性」と題する資料。市が公開した資料(上)は県公開分(下)より黒塗り部分が多い
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「新幹線基地の必要性」と題する資料。市が公開した資料(上)は県公開分(下)より黒塗り部分が多い
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 JR西日本が神戸線の大久保-魚住間(兵庫県明石市)の農地に計画している新幹線基地について、同市民や市議から「市はもっと情報開示を」との声が広がっている。神戸新聞社が情報公開請求で入手した資料では、2018年7月以降、市とJR西や、市内部での「打ち合わせ」が約1年半で少なくとも40回以上に上り、両者が慎重に協議を積み重ねてきたことがうかがえる。だが、昨年の12月議会で泉房穂市長は「詳細は聞いていない」などの答弁に終始した。こうした市の姿勢に、一部の市議は「虚偽答弁にあたる」として3月議会で追及を強める構えだ。

 神戸新聞社が入手した資料によると、検討されている車両基地は全体で南北150メートル、東西1・8キロの区域が見込まれ、面積は約30ヘクタール。リニア中央新幹線が大阪に延伸される2037年までに整備し、周辺に市内6カ所目となる在来線の新駅を予定している。商業地域や宅地なども含め最大100ヘクタール超(阪神甲子園球場25個分)の大規模開発を検討している。

 計画についての神戸新聞の報道を受け、泉市長は昨年の12月議会で、市議の質問に「詳細は聞いていない」「どう対応するかは全くの白紙」との答弁を繰り返した。

 横田秀示政策局長も「まだイメージの域を出ない段階。具体的ではない」と答えた。

 一方、神戸新聞社の情報公開請求に対し、市が開示した資料は、都市開発室が所管する分だけでもA4判のファイル4冊分、厚さ約13センチに及ぶ(西明石駅周辺の整備計画などに関する資料も含む)。

 新幹線基地に関する資料は、18年7月から始まった市とJRの打ち合わせや役所内の協議の記録、電話による連絡、確認のメモをはじめ、JRが提供した基地計画の事業概要やスケジュール案、予定地を地図に落とし込んだイメージ図など多岐にわたる。

 ただ、打ち合わせ記録のJR西の社員名や役職、基地の位置、整備スケジュールなどは「競争上の正当な利益を害する」として非公開とし、黒塗りの状態で開示された。会話のやり取りの大部分や、1ページすべてが黒塗りになった資料もあった。

 この中で、泉市長は「(基地は)子どもが楽しめる鉄道博物館のような性格を持たせて(市民の)理解を得る必要がある」「車両基地、住宅だけでなく、教育施設や商業施設用地と誘致を視野に入れて検討するように」などと発言。市側の意見として「市は車両基地について協力するとともに、JR西には新駅、アクセス道路、駅前広場などの整備にかかる費用負担などを求める」などの記載があった。

 泉市長が新駅や基地の建設予定地を視察したことなども記録。JR西が提供した資料を市が県や国に提示することへの許可を求める内容や、計画を公表するタイミング、方法についてもやり取りを重ねている。

 市長の「一番怖いのは地域が割れ、話がストップしてしまうこと」、JR西の「基地の話だけが先行して表に出るのは得策ではない」との発言もあった。

 基地計画に関し、明石市と兵庫県に情報公開請求した市議の一人は、公開内容の差に着目。例えば、JR西が市と県に提供した「新幹線基地の必要性」とする文書で、市は「当社の考え」など各項目をタイトル以外はすべて黒塗りで公開。一方、県の公開資料では内容の大部分が確認できる。市の協議に関する文書で、県が開示したのに市の公開資料には含まれていないケースもあるという。

 市議は「議会での市長らの答弁も含め、極めて不誠実な対応と言わざるを得ない。なぜ隠す必要があるのか」と27日に始まる一般質問などで追及する。(小西隆久)

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