明石

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海底の様子を見守る関係者
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海底の様子を見守る関係者

 海を耕し、豊かないのちが息づく瀬戸内海を再び-。4年連続で漁期を短縮したシンコ漁に見る水産資源の減少は、年々深刻の度合いを増す。海の貧栄養化の打開策として期待が寄せられている「海底耕運」。3月、明石浦漁業協同組合(兵庫県明石市岬町)の漁師が舵を握った作業の現場に密着した。

 午前6時。フォークリフトが運んできた幅約2メートルの鉄製器具が、漁船の船尾に取り付けられる。海底耕運専用の「耕耘桁」だ。海に沈めたこの漁具を引き、底にたまった「栄養塩」と呼ばれるリンや窒素を海中に混ぜ上げるのが目的だ。

 朝焼けを背に5隻の漁船が次々と出港していく。目的地は明石浦漁港から約10キロ離れた江井島沖。到着すると、水深約10メートルの海底に器具が下ろされた。

 「(海の中が)濁っとるな」「(土ぼこりの)もわもわが見える」。船から下ろした水中カメラの映像をのぞき込む漁師の声が響く。「水が濁っているのは海底を耕せているということやから」。戎本裕明組合長(57)が説明してくれた。

 午前11時まで、同じ海域内を何度も何度も船が往復。水中のカメラには器具が通った痕跡がくっきりと写った。副組合長の中崎輝也さん(56)は「始めた時はうまく底に入っていない感じがしたけど、3、4往復したら崩れたような感じがした」と手応えを語った。

 同組合で3月下旬、海底耕運を実施した海域を調査。硫化水素が発生する黒い土が、鉄の爪が入った場所では見えなくなっていたという。戎本組合長は「海底耕運の効果はあると思う。海に良いことなら何でもしたい」と力を込めた。(長沢伸一)

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