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クリーンパーティションの前で、のどの粘膜の採取を再現する医師=市内の病院
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クリーンパーティションの前で、のどの粘膜の採取を再現する医師=市内の病院

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。医療機関や介護施設での集団感染が兵庫県内各地で起きており、ウイルスとの攻防に医療現場は緊張を強いられる日々が続く。明石市内に3カ所ある「帰国者・接触者外来」では、最前線の医師や看護師らが細心の注意を払い、医療体制を維持し続けている。(吉本晃司)

■検査体制2月に構築

 「帰国者・接触者外来」がある市内の総合病院。一般の人からは見えにくい場所に、感染疑い患者専用の診察室がある。通路は、他の患者の接触をできるだけ避けるため、病棟の外に設けられている。

 県内で初の感染者が確認される前の2月から、総合内科、小児科の医師4人が感染疑い患者の診察に当たっている。通常は総合内科の医師が診察するが、子どもの場合は小児科医が診察することもある。

 診察室では、ウイルスを通さない医療用N95マスク、フェースシールド、防護服、手袋を着けた看護師が患者の血圧、脈、体温などを測定。医師がエックス線検査、採血などが必要かを判断する。医師も完全な防護装備で接し、患者から症状を聞き取ってPCR検査の必要性を判断する。

 検査が必要と診察されると、ウイルスを含んだ空気を吸い込む機能を備えた仕切り板「クリーンパーティション」を使い、医師や患者にウイルスが飛ばないようにしながら鼻に綿棒を差し込み、のどの粘膜を採取する。男性医師(49)は「20センチ近くある綿棒を10センチほど差し込むため、患者さんは苦しい。いつも謝りながら検体を採取している」と話す。

■脱衣時にも感染リスク

 防護服などは1人診察するたびに使い捨てる。医師は「脱ぐときはウイルスが付着している部分に手が一切触れないようにする必要があり、少しでも触れると手指を消毒する。1回脱ぐたびに数回は消毒する」という。神戸市立中央市民病院(神戸市中央区)で発生した職員の集団感染では、防護服の脱衣後の過程で感染したとの見方もあり、気が抜けない。

 それでも医療者が患者から感染するリスクは拭いきれない。この医師は4月以降、帰宅後も階を隔てて起居し、家族にうつさないように事実上の“別居”をしている。寮に泊まり込んで自宅に帰らない看護師もいるという。

■患者に精神的ケアを

 これまでの診察を通じ、医師が気に掛けるのは患者の精神的ケアだ。「どんなに防御しても感染するときは感染する。自分のせいだと思い詰め、うつ傾向の人が症状を悪化させることもある。診察後のケアを精神科の先生とも連携するが、感染した人を責めない社会にすることも必要」と訴える。

 患者から採取した検体は専用の容器に入れ、あかし保健所が翌朝収集。その日の午後には検査の結果が判明する。市内では15日までに約400件の検査があり、18件の陽性が確認された。

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