明石

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この日の昼食はオムライス。9人分が次々と手際よくできあがっていく=明石市西部
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この日の昼食はオムライス。9人分が次々と手際よくできあがっていく=明石市西部
子ども7人分の靴を並べ直す夫婦=明石市西部
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子ども7人分の靴を並べ直す夫婦=明石市西部

 新型コロナウイルス感染拡大の影響は、保護者と暮らせない子どもを一時的に預かる里親家庭にも影を落とす。臨時休校で友だちに会えない、外で遊べない-。それだけのことが、親と離れて暮らす子どもたちにより大きなストレスとなる。感染防止に神経をとがらせるあまり、外出自粛など不自由な生活を幼子に強いることに里親も心を痛めている。(小西隆久)

 兵庫県明石市の里親推進事業 明石こどもセンター(児童相談所)を抱える明石市は、すべての小学校区に里親を配置し、一時保護する子どもを預けられる環境の整備を目指す。現在、28校区中18校区に計41世帯が登録。内訳は養育里親が38世帯、親族里親が2世帯で、虐待経験や障害がある子どもを引き受ける専門里親が1世帯ある。

 明石市の男性(49)宅では、幼児から中学生までの男女3人が暮らす。県外の高校や大学に進んだ実子4人も休校で帰省しており、一時的に計7人の子どもを夫婦2人が抱える。

 「外出に一番気を使う。夫婦が感染してもあかんし、子どもたちの誰かが感染しても(里子を)預かれなくなってしまう」と男性は眉間にしわを寄せる。買い物は夫婦2人で行くため、ついて行きたがる幼い男児や小学生の女児をなだめるのは一苦労という。

 夫婦が里親になったのは3年前。妻(47)は「里親になれるのは特別な人で、自分にはできないと思ってた」と笑う。知人から勧められて研修を受け、気が付けば年末年始のボランティア里親に。今では3人の養母として家を守る。

 コロナ禍で子どもの在宅時間が増え、家事などが普段の倍以上に膨らむが、成長した実子が夫婦を支える。長女と次女が小さな子どもの入浴や、食事の準備を進んで手伝ってくれるといい、「子どもたちも成長してるんだなと感じた」と男性がほほえむ。

 他方、いつもと違う生活で子どものストレスは確実に増えているとも。男児と女児が妻をめぐり「私のお母さんやで」「ぼくのおかあしゃん」と口論することが以前より増えた。

 さらに、里子が肉親に会いに行く機会も減らさざるをえない。妻は「自分からは実の親の話は一切振らない。でも話しかけてくれば『そうやね。いいお母さんなんやね』と相づちを打つことで、親との思い出を大事なものと気付いてほしい」と願う。

 ようやく学校再開が見え、25日には女子中学生が登校日を迎えた。保育園で男児が家に居ない時間もできた。「家で長く暮らしてきた生活リズムを、学校に合わせるのには少し時間がかかる」と男性。「でも私たちにできることは、普段と変わらず子どもたちに接し続けること」。玄関に並んだ7人分の靴を、夫婦がじっと見つめた。

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