魚の味、データが太鼓判 鮮度や脂の乗りを機器で測定 明石浦漁協

2020/12/17 05:30

フィッシュアナライザを使った鮮度測定。基準を満たせばラベルを貼って“お墨付き”商品に=稲美町六分一

 明石浦漁業協同組合(兵庫県明石市岬町)は、魚介の鮮度や脂の乗りを測定する機器を使い、基準を満たした「お墨付き」の商品を店頭に並べる新たな試みを始めた。ラベルを見れば、カレイやガシラ、イカなどの品質が一目で見分けがつく仕組み。魚選びの目利きが難しい一般消費者に、安心して新鮮な魚を手に取ってもらえるようにアピールする狙いだ。(長沢伸一) 関連ニュース 明石銀座商店街で豪華賞品当てよう 12日から「穴埋めクイズ」 バーベキュー場「ZAZAZA」 にぎわい創出で経産大臣賞 ヒラメなのに顔が右向き 北海道内浦湾、「非常に珍しい」

 JA兵庫南の直売所「にじいろふぁ~みん」(同県稲美町六分一)の鮮魚コーナー。このほど同漁協が開いた実演販売会で、マダイの背びれ付近に測定器が押し当てられた。モニターに「生鮮魚」の文字。刺し身で食べられる新鮮さを意味する。鮮度に応じ調理向きを示す「熟成」の表示も出る。
 同漁協は毎日、店頭で鮮度をチェックした魚介を同直売所で販売。一定基準を満たした商品にはオリジナルのラベルを貼って販売している。同漁協の戎本裕明組合長(58)は「数字が一人歩きしないか不安もあったが、魚の評価が分かりやすくなる利点もある。購入時の判断材料にしてほしい」と話す。
 使用する機器は、はかりメーカー、大和製衡(同市茶園場町)の「フィッシュアナライザ」。魚体に微弱な電流を流し、鮮度や脂肪率を測定する。
 同漁協によると、専門の鮮魚店では経験豊富な店員の目利きで鮮度や脂乗りを確認できるが、スーパーなどでは魚選びに迷う消費者が多いのが実情という。
 そこで客観的に魚のおいしさを判断する機器の開発を進めていた同社と連携。魚のデータ収集などで協力する一方、同漁協は測定器で良品質と確認できた明石鯛(ダイ)を「特選品」として出荷する取り組みを16年12月からスタートさせた。
 スズキに続き、10月からはサワラを追加。1本釣り▽脂肪分10%以上-などの条件をクリアすれば「浦サワラ」の独自タグで出荷を始めた。大阪、東京の飲食店などから注文が入っているという。
 なお、浦サワラを使った料理がホテルキャッスルプラザ(同市松の内2)内のレストランで27日まで、バーベキュー場「ZAZAZA」(同市大蔵海岸通1)で19、20日に提供される。同漁協TEL078・912・1771

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