明石浦でイイダコ漁が本格化 近年は水揚げ減

2021/01/26 05:30

水揚げが本格化し始めたイイダコ=明石市岬町

 兵庫県明石の冬の味覚、イイダコ漁が明石浦漁港(同県明石市岬町)で本格化している。春先の産卵に向け、卵を抱えた雌の「イイモチ(飯持ち)」が目立ち始める一方、餌不足などの影響で近年の不漁傾向は変わらず、今シーズンも水揚げ量は伸び悩む。(長沢伸一) 関連ニュース 弥生時代はコップ型、タコつぼの変遷たどる 明石・魚住文化財収蔵庫 現代までの200点展示 タコ漁獲量減少の謎に迫れ! 豊かな海を守るためにできることは 小学生「記者」20人が考える マダコ豊漁願い、播磨灘にタコつぼ600個投入 東播磨漁協、産卵場所を確保へ

 イイダコはマダコ科に属するが、旬はマダコとは正反対の冬とされる。砂地に生息し、例年12月から水揚げが始まり、2月頃が水揚げのピークとなる。卵が入っていない雄は「スボダコ」と呼ばれ、イイダコの半値程度。ゆでダコや天ぷら、煮付けなど明石の冬の食卓に欠かせない食材となっている。
 しかし近年、イイダコの漁獲量が減少。漁協関係者によると餌となる貝類が少なくなったことが原因という。今シーズンも出足が悪く、1月下旬になっても昨シーズンの半分程度の水揚げにとどまる。
 同漁協の漁師の男性(49)は「冬の旬のものなので、これから増えてくれるのを願うばかり」と話した。

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ