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かかりつけ医が独自に用意した「予約票」。ワクチン接種の日時が手書きで記されている=明石市内
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かかりつけ医が独自に用意した「予約票」。ワクチン接種の日時が手書きで記されている=明石市内

 「かかりつけ医で予約できると聞いて電話したら『うちではしてない』と。病院によって対応が違うのは不公平やと思いませんか」。兵庫県明石市で65歳以上の高齢者を対象に20日から予約受け付けが始まる新型コロナウイルスワクチンの接種。その予約を一部の診療所がすでに受け付けている-。明石総局にかかった1本の電話をきっかけに実態を取材した。

 予約を取ったという市西部の80代男性を訪ねた。男性は毎朝、約20人が集まる体操の集いに参加しており、その仲間の一人が「ワクチン接種の予約、取れるで」と教えてくれた。

 平均年齢は80歳以上で、最近はワクチン接種予約の話題ばかり。報道される他地域の予約の混乱ぶりに「ちゃんと予約できるやろか」と不安をこぼし合う中での出来事だった。

 男性は帰宅後、風邪などを引いたときによくかかる近くの診療所に電話で尋ねると「予約できますよ」。2種類の候補日を提示され、6月上旬を選んだ。

 医院に行くと、日時と注意事項が書かれた「予約票」を渡された。2回目の接種も3週間後に設定されていた。院内には、ほかにも予約で訪れた通院患者がおり、通院患者以外の予約は断っているとも聞いた。

 男性には持病があり「予約がスムーズに取れてよかった」と安心する一方で「かかりつけ医がない人や知らない人もいる。やっぱり不公平やろうか」と後ろめたさも残る。

 事前予約は有効なのか-。記者の問いに、市感染対策局は「実質的には有効」と説明する。20日から始まる予約で個別接種を望む場合、市を通じて医療機関と日時を選ぶが、各医療機関は自前の予約枠をまず確保した上で、残りの枠を市に提供するからだ。

 同局は「深刻な持病がある患者を優先すべきなど、各医療機関の事情があるのでは」と理由を推測する一方で「市は20日から一斉にと広報しており、公平性に欠ける」と強調する。

 市医師会は13日、ワクチン接種ができる医療機関であることを知らせるポスターを各診療所に発送したが、その際「20日以降に掲示するように」と念押ししたという。

 予約を受け付けているとされる市内の診療所2カ所は「対応できない」といずれも取材できなかった。予約を取った男性の妻は「医師も患者の不安に応えるためにやっていること。一斉に開始して混乱するよりも合理的」と話す。

 自治体の職員や首長が高齢者に先駆けて接種を受けていた事例が相次ぎ発覚する中、公平性をどう保つのか、厳しい視線が注がれている。(小西隆久)

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