水道管や缶詰を世界で一つの照明に「ユニークな照明で生活に彩りを」 明石に専門店

2021/05/27 05:30

オーナーの中矢政延さん(右)と山田隆さんの兄弟で切り盛りする店内=明石市魚住町中尾

 金属の水道管や缶詰の缶…。およそ使い道が見つかりにくい素材などを利用したオリジナル照明器具を販売する専門ショップが兵庫県明石市魚住町中尾に誕生した。白熱電球や発光ダイオード(LED)などと組み合わせることで好みや部屋に合った世界に一つの照明を手に入れることも可能。オーナー男性は「ユニークな照明で生活に彩りを添えてほしい」と話す。(川崎恵莉子) 関連ニュース 【写真】水道管を再利用した照明 【写真】トマト缶も照明に再利用 近づくと消える…夕日を閉じ込めた街灯

 明石市魚住町中尾の「INDUSTRIAL WORKS(インダストリアル・ワークス)」。オーナー中矢政延さん(39)が3月にオープンした。
 中矢さんは4人兄弟の次男で、ものづくりが得意な父親の背中を見て魚住町で育った。工業高校に進学し、大手電機メーカーの子会社に就職。そこで会社に出入りする職人に憧れ、「0から1を作り出したい」と一念発起。20代半ばで新天地の沖縄へ渡り、専門学校で家具のデザインや伝統工芸を学んだ。
 「温かみがあってきれいだし、手に取ってもらいやすい」と手作り照明器具に着目。照明販売や内装工事を請け負う店舗を現地で起こした。明石は2号店で、弟の山田隆さん(35)が店長を務める。
 キラキラした光の世界が広がる約60平方メートルの店内には、約50種類の電球と照明器具をそろえる。水道管の照明など中矢さんが手掛けたオリジナル商品は「古い物を長く使いたい」という思いから発想した。
 オーダーメードも受け付け、発光部分「フィラメント」が見える電球など組み合わせ次第で世界に一つだけの照明を作り出すこともできる。
 明石への出店を決めたきっかけの一つに、新型コロナウイルスの影響があるという。インバウンドでにぎわった沖縄は観光客が激減。「物の価値は必要としてくれる人がいるかどうかで決まる。明石ならもっと地域に根ざせるのでは」。月1回、沖縄との間を往復しながら、まちの人に愛される「電気屋さん」を目指す。
 午前11時~午後7時。水曜定休。同店TEL078・962・4395

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