歳入、歳出とも最大に 明石市20年度決算見込み

2021/09/04 05:30

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 兵庫県明石市は3日、2020年度の決算見込みを公表した。20年4月に市内で初めて感染者が確認されて以降、新型コロナウイルス対策を重点的に行ったため、一般会計の歳入は前年度比38・5%増、歳出は37・3%増と、ともに過去最大に膨らんだ。 関連ニュース 播磨農業高生が葉ボタン育成、老人クラブに苗配布 加西 電気自動車で城下町の観光スポット巡って 丹波篠山市が実証実験 子どもに菓子配り「墓参り楽しく」ギターにかぶりもの、サラリーマン歌手が墓園で活動

 一般会計の歳出は1452億200万円。うち特別定額給付金をはじめ、高齢者や障害者向けのサポート利用券、PCR検査、市立市民病院の支援など新型コロナウイルス感染症対応事業が356億6700万円と4分の1を占めた。
 私立保育所や認定こども園などの整備、小中学校の特別教室への空調設備取り付けも歳出を押し上げた。
 一般会計の歳入は1471億3700万円。新型コロナ対応事業のうち351億3800万円は、国と県からの支出金でまかなった。市税は0・9%の減。納税義務者の増加などで個人市民税が1・5%伸びた一方、コロナ禍のあおりを受けた企業の収益減などにより法人市民税が17・0%落ち込んだ。
 実質収支は17億2400万円の黒字。財政基金など3基金の残高は111億9900万円と、1億8900万円増えた。
 財政の弾力性を示す経常収支比率は94・2%と0・3ポイント改善。他方、収入に対する借金返済の割合を示す実質公債費比率は3・4%と0・4ポイント悪化した。将来負担比率は前年度と同じ25・5%だった。(長尾亮太)

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