明石発「幻のイチゴ」真っ赤に完熟 クリスマスケーキにも彩り 収穫始まる

2021/12/05 05:30

収穫期を迎え、真っ赤に色づいた清水いちご=明石市魚住町清水

 クリスマスシーズンを前に、兵庫県明石市魚住町清水地区で特産「清水いちご」の収穫が始まった。今年は暖冬の影響で、例年より10日ほど早め。真っ赤に色づいた一粒一粒が朝日を浴び、宝石のような輝きと甘い香りを放っている。(有冨晴貴) 関連ニュース 改良重ねてきた「幻のイチゴ」生産 祖父の後継ぐ27歳奮闘 バレンタインにいかが 清水いちご使った生チョコ販売 「幻のメロン」流通期間わずか2週間 農家7戸のみ生産、爽やかな甘さでお手頃


 JA兵庫南によると、清水いちごを栽培している農家は現在5戸。ハウス栽培で本来は春に実をつけるイチゴを冬から出荷できるようにしている。計約1ヘクタールで章姫(あきひめ)や紅ほっぺなど6品種を中心に生産。昨年の収穫量は約30トン。
 清水いちごは完熟を待って摘み取るため、濃厚な甘みや柔らかさが特徴。他方、完熟したイチゴは傷みやすく、販売エリアが明石市やその周辺地域に限られるため「幻のイチゴ」と称されることも。洋菓子店などにも重用され、ケーキに鮮やかな彩りを添える。
 橋本農園では約35アールの畑で、4品種計約3万株を栽培。午前8時ごろから収穫作業を始め、直販所などに出荷している。代表の橋本竜介さん(42)は「完熟ならではの甘みを堪能してほしい」と話す。
 JA兵庫南の直販所「ふぁーみんショップ魚住」(同市魚住町錦が丘)などでは1日に数パック程度を販売中。今月下旬から収穫が本格化し、店頭に並ぶ数が増える見込み。JA兵庫南明石播磨営農経済センターTEL078・948・5380

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