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感謝状と佐渡さんのサイン入りのCDを前に思いを語る平岡勝功さん=明石商工会議所
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感謝状と佐渡さんのサイン入りのCDを前に思いを語る平岡勝功さん=明石商工会議所
明石の歩道橋事故、砂浜陥没事故の犠牲者への鎮魂を込め、明石市役所でスーパーキッズ・オーケストラを指揮する佐渡裕さん=2011年8月
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明石の歩道橋事故、砂浜陥没事故の犠牲者への鎮魂を込め、明石市役所でスーパーキッズ・オーケストラを指揮する佐渡裕さん=2011年8月
佐渡裕さん((C)Yuji Hori)
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佐渡裕さん((C)Yuji Hori)

 2001年に兵庫県明石市で起きた歩道橋事故と大蔵海岸砂浜陥没事故の後、世界的指揮者の佐渡裕さん(60)が街を元気づけようと市内で続けている音楽活動に感謝し、明石商工会議所会頭の平岡勝功さん(74)=同市=が200万円を贈った。私費と昨春の叙勲受章で自身に寄せられた祝い金から捻出した。平岡さんは「これからも佐渡さんの芸術振興の取り組みが、地元の明石や兵庫県内で続きますように」と願う。(松本寿美子)

 歩道橋事故当時、同商議所副会頭だった平岡さんは、明石市民夏まつりの実行委員長を務め、事故後は市幹部とともに遺族への謝罪に歩いた。

 事故から1年後、開館準備中だった兵庫県立芸術文化センター(同県西宮市)の芸術監督に就任が決まった佐渡さんに、平岡さんは手紙を書いた。

 佐渡さんはその手紙を今も覚えており、「この1年、亡くなった子どもらやご遺族に謝ることしかしてきませんでした。明石の子どもたちが心豊かになれることをしてほしい-との内容だった」と振り返る。

 「阪神・淡路大震災からの『心の復興』を掲げる県立施設を任された僕が、ただ美しい音楽を創るだけではない意味を見い出せた最初の出来事。文面に熱い思いがあふれ、ぜひ応えたいと思った」と当時を語る。

 02年9月、「佐渡裕の音楽づくりタネ明石」と題し、地元の吹奏楽連盟などの協力で中高生を舞台で徹底的に指導する模様を一般公開。客席は超満員になった。

 翌03年には、佐渡さんが最も情熱を傾ける子どもの弦楽合奏団「スーパーキッズ・オーケストラ」の立ち上げ公演を明石で開催。最初に奏でたのは慰霊を込めたバッハの「G線上のアリア」だった。その後も芸文センターの管弦楽団(PAC)の新団員お披露目公演などでほぼ毎年、明石での演奏機会を設けている。

 平岡さんは「佐渡さんには、僕を含めて音楽に興味がなかった人を音楽の世界に引き込む力がある。佐渡さんじゃなければここまで続かなかった」と感謝する。

 昨春の叙勲の受章には戸惑いがあったという平岡さん。「背中の十字架はずっと背負っていくべきもの。加害的な立場の自分が授章対象になっていいのか心に引っ掛かった」。寄付を通じて「子どもたちの中から将来、人を感動させる音楽家が生まれてくれれば。芸文センターも発展するように応援していく」と語る。

 佐渡さんは「予算が限られている中、本当にありがたい。明石での今後の公演に使わせていただきたい」と話している。

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