転倒予防にバレエの動き 音楽に合わせた高齢者向け体操に注目

2022/05/13 05:30

バレエを取り入れた体操に励む高齢者ら=明石市大久保町大窪

 バレエの動きを取り入れた高齢者向けの体操が注目を集めている。明石市立高齢者ふれあいの里大久保(兵庫県明石市大久保町大窪)で行われており、転倒事故防止などを目指して音楽に合わせて体操に取り組む。(有冨晴貴) 関連ニュース 脱落率5% 認知症予防の「健康教室」【動画】 昔話に花咲かせて脳を活性化 認知症予防に「回想かるた」 高齢者の衰えITで阻止 神戸市と民間連携、フレイル予防事業化へ


 明石市と社会福祉法人三幸福祉会の共同事業で、作業療法士の溝部あやさん(46)が講師を務める。溝部さんは5歳から大学を卒業するまでバレエを続けた後、同法人に就職。以降も趣味としてバレエを楽しんできた。
 作業療法士の仕事とバレエを組み合わせることを思い立ったのは2019年。翌年から定期的に教室を開く。「音楽に合わせると、楽しみながら体操ができるのではと考えた」と話す。
 溝部さんによると、バレエには顔を左右に向けるなど、左右非対称の動きが多くある。動きを取り入れることで、バランス感覚が養えるという。また、通常の体操よりもインナーマッスルや柔軟性が鍛えられる。これにより良い姿勢を保ち、転倒を防ぎやすくなるという。
 16回目となる12日の教室では、高齢者ら約20人がストレッチで筋肉をほぐした後、音楽に合わせて指先を伸ばしたり足を大きく開いたりして体操した。
 これまでに数回参加したことがあるという男性(71)は「ゆったりした動きが多くて気持ちいい。運動不足の解消にもなる」と話した。
 高齢者ふれあいの里大久保では、原則毎月第1木曜日にバレエ体操の教室を開いている。次回は6月2日。申し込み不要。無料。清華苑ふくし相談センターTEL078・938・0770

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