淡路

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宮島でジェラート店を営む土居結さん。観光客に自然の幸を届ける=広島県廿日市市宮島町幸町西浜
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宮島でジェラート店を営む土居結さん。観光客に自然の幸を届ける=広島県廿日市市宮島町幸町西浜

 世界文化遺産の厳島神社など多くの寺社仏閣を抱え、歴史と自然が薫る国際観光スポットとして名高い広島県の宮島で、兵庫県の淡路島生まれの土居結さん(29)=同県廿日市市=がジェラート専門店「gelateria BACCANO(ジェラテリア・バッカーノ)」を切り盛りしている。開業を志した夫の史典さん(33)ら家族を支えるため学校教師から転身し、日本三景に数えられる地で夢の実現を後押しする“看板娘”。日本神話に登場する「国生みの島」から、全土が信仰を集めた「神秘の島」へ-。島つながりの不思議な縁に導かれ、自然の恵みが詰まったスイーツと明るい笑顔で旅人たちをもてなしている。(佐藤健介)

 ◆夢の実現へ転身

 大学時代から交際する史典さんが、勤務していた京都市のイタリアン店から独立を決めた時、妻として支える意志を固めた。小学校教諭を退職し、2014年3月に結婚。史典さんの出身地の広島へ移住した。

 夢を託した商品はイタリア発祥の氷菓・ジェラート。場所は厳島神社近くに旧商家が立ち並ぶ「町家通り」。木造2階建ての古民家を改修し、14年9月にオープンした。

 ◆笑顔で評判呼ぶ

 店名の「バッカーノ」はイタリア語で「お祭り騒ぎ」の意味。平清盛の信仰を受けて築かれた厳島神社の海上社殿、原始林に覆われた弥山、もみじまんじゅうに代表されるグルメなどを目当てに、年間400万人以上の観光客らでにぎわう。そんな島にふさわしいネーミングにした。

 保存料や着色料は使っておらず、広島レモンなど素材の栄養が体に優しい。「遠くから来てくれたお客さんを大切にし、笑顔で丁寧に対応する」がモットーの土居さん。そのかいあって評判が徐々に高まり、リピーターも増えた。

 ◆家族のぬくもり

 2階に設けた和室のイートインスペースは、家族のぬくもりを帯びている。カスミソウなどのドライフラワーを飾り付け、くつろぎの空間を演出した。

 さらに、海外の絵本も置いており、近年急増する外国人観光客らが手に取る。贈り主は、故郷の旧三原町(現南あわじ市)倭文地区で暮らした母の斎藤陽子さん。読み聞かせボランティアをするなど本好きだった。宮島行きを反対していたが、「娘の笑顔を見ていたら、これで良かったと思う」との言葉を人づてに聞き、勇気が湧いた。陰で応援してくれる存在だったが、昨夏に病気で他界。「どうか見守っていてほしい。夫は2店舗目、3店舗目を目指して頑張っている。楽しく、健康に過ごせれば」と願った。

 ◆島でつながる縁

 「島から島へ来たんだね」-。そう、周囲からよく声を掛けられる。「もし淡路島から来た人がいれば教えてほしい。故郷を思い出してうれしくなるから」と土居さん。島の縁を力に一品一品に真心を込め、“口中の涼”で旅の思い出を彩るつもりだ。

 ジェラテリア・バッカーノは午前10時~午後6時。不定休。ホームページで通販も受け付ける。同店TEL0829・44・2880

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