淡路

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淡路島の自然の原料にこだわって作られた伝統的な発酵染料と根岸誠一さん=淡路市釜口
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淡路島の自然の原料にこだわって作られた伝統的な発酵染料と根岸誠一さん=淡路市釜口
乾燥中の藍の葉。ほんのりと青みがかる
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乾燥中の藍の葉。ほんのりと青みがかる

 日本古来の染色技法を再現しようと、天然藍の栽培と染料作りに打ち込む根岸誠一さん(38)=兵庫県淡路市釜口=が、伝統的な発酵染料「●(すくも)」作りに初めて成功した。藍の栽培を始めてから3季目での達成に、根岸さんは「ようやく納得のいくすくもができた。藍を通じ伝統文化や環境を守ることの大切さを伝えていきたい」と話す。(内田世紀)

 大阪でアパレル店を営んでいた根岸さんは2013年、妻で染色作家の絵理さん(33)と淡路市に移住した。15年春、友人から種をもらったのを機に藍の栽培を開始。夏に採れた葉で絵理さんが生葉染め体験会を開いた。2人は喜ぶ参加者の顔を見て「服飾や染色の経験を生かせる」と本格的な栽培と染料作りを決意した。

 16年は10カ所の畑を借りて挑戦。少量のすくもができたが、発酵が思うように進まず満足のいくものではなかった。「水に恵まれない淡路は栽培に向かないとされてきた」などと藍の特性を研究。17年は水回りが有利な2カ所の畑を選び、肥料作りなどを地域の農家から教わって取り組んだ。

 夏に収穫した葉は乾燥させ、11月から山積みにして水を打ち発酵を促す。根岸さんは本場徳島の藍師の元に通い詰め、作業を手伝いながら技術を習得した。週に1度、葉が空気に触れるよう混ぜ返し水を与える作業を約100日間続け、色素以外の成分が分解された「完熟堆肥」と呼ばれるすくもが完成した。

 すくもは梅雨明け頃まで寝かせて熟成し、「灰汁」に溶かしてさらに発酵させ染料液に。その後、衣料や雑貨などを染める創作に用いられる。

 「自然の素材に徹底的にこだわって作った、完全淡路産の藍ができた」と根岸さん。「本物の価値を知ってもらうため、染色体験会などで魅力に触れてもらいたい」と話す。

(注)●は「くさかんむり」に「染」

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