淡路

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カメラを手に、サーミとの日々を振り返る津田孝二さん=洲本市
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カメラを手に、サーミとの日々を振り返る津田孝二さん=洲本市
「春の移動」のトナカイの群れ=1978年5月、ノルウェー・フィンマルク県(津田さん撮影)
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「春の移動」のトナカイの群れ=1978年5月、ノルウェー・フィンマルク県(津田さん撮影)
野営してトナカイの鍋を囲むサーミ=78年4月、同県(津田さん撮影)
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野営してトナカイの鍋を囲むサーミ=78年4月、同県(津田さん撮影)
愛犬と笑顔を見せるニルス=75年5月、同県(津田さん撮影)
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愛犬と笑顔を見せるニルス=75年5月、同県(津田さん撮影)
神戸新聞NEXT
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神戸新聞NEXT

 兵庫県洲本市の写真家津田孝二さん(69)の個展が4月、ノルウェーで開かれる。テーマは、北欧の先住民族「サーミ」。1970~80年代に長期滞在し、北極圏でトナカイと生きる人々に魅了されてシャッターを切り続けた。功績をたたえて写真展が企画され、33年ぶりに現地を訪れる。「一度仲良くなったら家族のように接してくれる。みんなに会いたい」。再会を心待ちにしている。(上田勇紀)

 津田さんは洲本市出身。洲本高校在学中、ドイツに住む親類から届いた1枚の絵はがきが、サーミとの出会いだった。テントの前で、民族衣装を着た人たちの白黒写真。「いつか行きたい」と思った。

 東京の写真専門学校で学び、石材店勤務などを経て写真家の道へ。1974年、サーミやオーロラを撮影しようと初めてノルウェーを訪れた。

 北部のカウトケイノに暮らすサーミに撮影を申し込んだが、断られた。顔はすすと日焼けで黒く、鋭い眼光にひるんだ。

 翌年春に再び訪れ、そこで500頭のトナカイを引き連れたニルスと出会う。必死に頼み込んで、「春の移動」に同行を許された。

 ここのサーミは、トナカイの餌などを求めて春と秋に移動した。春は北の海岸部へ、200キロを1カ月かけてトナカイの群れと向かう。津田さんは、トナカイの見張りを手伝いながら撮影を続けた。

 その後、何度も密着取材した。「氷点下50度も経験した。寝袋がバリバリに凍って、顔は刺すような痛みだった」と笑う。

 夜は野営し、テントの中にトナカイの皮を敷き詰めて寝袋に入る。食べるのはトナカイの肉。鍋で煮込み、肉や骨髄を頬張った。時間とともに慣れ、息子のように扱ってくれたという。

 86年まで日本や海外を行き来しながら撮影した。帰国直前には、旧ソビエト連邦でチェルノブイリ原発事故が発生。トナカイの餌となるハナゴケは放射性物質を吸収しやすく、生活に大きな影響を与えた。

 2年前、次男孝平さんが現地を訪れると、「コウジの息子が来た」と大騒ぎに。今回、サーミを記録する機関の呼び掛けで個展が実現することになった。復活祭に合わせた4月17~21日、当時撮影した最大150枚が、カウトケイノで展示される予定だ。

 「いつか洲本でも、サーミを知ってもらう写真展を開きたい」。今回の訪問でも、新たな写真を撮る。

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