淡路

  • 印刷
約70年わらび餅を売り続ける川西俊一さん(右)と、妻の惠さん=洲本市本町5
拡大
約70年わらび餅を売り続ける川西俊一さん(右)と、妻の惠さん=洲本市本町5
約70年わらび餅を売り続ける川西俊一さん(右)と、妻の惠さん=洲本市本町5
拡大
約70年わらび餅を売り続ける川西俊一さん(右)と、妻の惠さん=洲本市本町5

 チリン、チリン。ハンドル近くに取り付けたベルを鳴らし、自転車を改造した屋台付きの三輪車が兵庫県洲本市の市街地を走る。「おっちゃん、ひとつちょうだい」。常連客や観光客から声が掛かると、氷で冷やしたわらび餅を舟皿に盛る。店主は川西俊一さん(99)=洲本市。昔ながらの味を70年近く守り続ける。(吉田みなみ)

 川西さんは同市海岸通生まれ。神戸で手かぎをつくる職人をしていたが、戦時中は満州(現中国東北部)で徴用工として働き、戦後にふるさとへ帰ってきた。

 30歳のころ、義父が営んでいた行商をまね、あめ細工やわらび餅を売り始めた。あめ細工は子どもたちに人気で、2009年度には県芸術文化協会から「ふるさと文化賞」を受賞した。90歳で脳梗塞を患い、長時間の立ち仕事が難しくなったため、座ったままでも販売できるわらび餅と、もち米を布袋に詰めて炊いたしがらき餅に専念することにした。

 商品は夜が明ける前に準備。午前4時からもち米を炊くほか、わらび粉と水の分量を絶妙に調整し、丸い型に入れて押し出す。値段は30年間変えていないといい、川西さんは「子どもでも手が届きやすいし、今から値段を変えたら自分が覚えられへん」

 そんな川西さんを支えるのは妻の惠さん(64)。4度の離婚を経験して巡り合った惠さんに引かれた理由を、川西さんは「そんなん照れくさくて言われへん」

 来年5月には100歳を迎える。「商売するのが楽しくて生きがい。死ぬまで続けたい」。約20年寄り添った妻と共に、きょうも洲本の町を行く。

     ◆

 現在販売するのは、わらび餅(200円)と、しがらき餅(300円)、それぞれ半分ずつ入ったミックス(300円)。販売は3~10月の午前10時~午後5時ごろで、雨天や強風の場合は出店しない。夏は洲本市本町5のコモード56商店街や、同市本町4の厳島神社にいることが多いという。

淡路の最新
もっと見る

天気(10月20日)

  • 25℃
  • ---℃
  • 0%

  • 21℃
  • ---℃
  • 10%

  • 25℃
  • ---℃
  • 0%

  • 25℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ