淡路

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背番号をつけ終えたサモア代表チームのジャージー(ワールドユニフォーム提供)
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背番号をつけ終えたサモア代表チームのジャージー(ワールドユニフォーム提供)
ロシア代表チームのメンバーが記された記念のジャージーを手にする五条勉さん=淡路市久留麻
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ロシア代表チームのメンバーが記された記念のジャージーを手にする五条勉さん=淡路市久留麻

 日本代表初のベスト8進出で盛り上がるラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の舞台裏で、出場チームのために尽力した個人商店がある。兵庫県淡路市久留麻で制服や運動着を販売する「ワールドユニフォーム」。同市でキャンプを行ったサモア代表に頼まれ、ほぼボランティアでジャージー(ユニホーム)の寸法直しなどを請け負った。五条勉代表(61)は「手間が掛かって大変だった」と苦笑しながらも「世界的イベントを肌で感じることができ、よい思い出ができた」と表情を和らげる。(内田世紀)

 「ジャージー58枚の寸法直しと試合情報の刺しゅう、背番号の圧着をお願いしたい」。9月18日、サモア代表の女性通訳から突然の電話が入った。五条さんは「世界的チームが現地で寸法直しなんて」といぶかしく思いながらも、「まずは現物を確認したい。急いで送って」と告げ、電話を切った。

 ラグビーの背番号は野球やサッカーと違い、選手固有のものではない。試合ごとに替わるメンバーが決まってから、ポジション順に割り当てられる。そのため、試合直前に現地で服飾業者を探すチームも少なくないという。

 サモアは埼玉県熊谷市で9月24日に初戦を戦い25日に淡路市入りしたが、ジャージーが届いたのは26日。翌27日、通訳とチームスタッフが店にやってきた。聞けば「サモアは財政が苦しい。できるだけ安くお願いしたい」。時間はないが、さほど難しくないと考えた五条さんは「せっかくのご縁。無料でいい」と快く応じた。

 だが、作業は簡単ではなかった。サイズ直しは裏地にペンで書かれた線に沿い「丈夫に、3回は縫ってほしい」とリクエスト。会場や対戦チームを記す刺しゅうは、サイズや位置などの注文が厳しく何度もやり直した。さらには神戸でスコットランドと対戦した30日の朝にも来店し、裾上げの依頼。タクシーを呼べないと慌てるスタッフをホテルまで送り届けた。

 「こんなことなら、少額でも、もらっておけばよかった」と笑う五条さんだが、思わぬ謝礼もあった。スコットランド戦の観戦チケット。選手の家族席で「タックルでぶつかり合う音が聞こえるほど」の近距離で迫力を味わった。試合後にはスタンドに上がってくる選手たちとの触れ合いも楽しんだ。

 続くロシアのキャンプでも、ジャージーに記念の刺しゅう入れを担当した。「オリンピックやサッカーW杯に並ぶ大会に携わることができるなんて、お願いしてもできることではない」と五条さん。「お金には代えられない貴重な経験ができた」と喜ぶ。

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