淡路

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橋を渡る2本の送水管(淡路広域水道企業団提供)
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橋を渡る2本の送水管(淡路広域水道企業団提供)
本土導水が通る明石海峡大橋=淡路市岩屋
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本土導水が通る明石海峡大橋=淡路市岩屋

 明石海峡大橋の下部に直径45センチの送水管が2本走っているのをご存じだろうか。島の“悲願”だった本土からの水「本土導水」が、この送水管を通って島内全域に供給され始めてから、3日で丸20年がたつ。それまで毎年のように渇水が続いてきた淡路島(兵庫県)で、1999年以降の20年間は給水制限がなくなった。ただ、水道料金は県内で2番目に高く、施設も老朽化。島内の人口が減少する中、安定した水道の維持が課題となる。(高田康夫)

 雨が少なく温暖な気候の淡路島では、昔から水の確保が大きな問題だった。1979年からの20年間のうち、島内で給水が制限された年は9年に上り、特にひどかった同県洲本市では8年も実施。94年の大渇水では、旧南淡町で299日間、洲本市で180日間も制限が続いた。

 安定した水の確保を目指して79年に設立されたのが、淡路広域水道協議会(現淡路広域水道企業団)だ。当初は徳島県の吉野川の水を、大鳴門橋を通して島内に引き込む「四国導水」の構想もあったが、県境の壁は高く、難航した。

 明石海峡大橋の事業化決定に伴い、本土導水に取り組むことになり、90年に国から認可を受けた。ダム開発の負担金などを含め、総事業費は535億円。阪神・淡路大震災で明石海峡大橋開通時に間に合わなかったが、99年12月3日、本土導水の一斉給水を開始。蛇口をひねれば、いつでも水が出る生活が始まった。

 島内では2018年度、1日平均4万7千トンの水道水が供給されているが、うち本土導水は1万2300トン(25・7%)。ダムや表流水で55%、深井戸などで19・3%が賄われている。本土導水は呑吐ダム(三木市)などを水源とする県の神出浄水場から島内に送られ、1トン当たり132円(18年度)で県から買っている。

 水を買う上、膨大な施設を維持していくため、水道料金は1カ月4510円(20トン使用)と、県内では丹波篠山市に次いで2番目に高い。

 島内の人口は本土導水の送水開始時より約4万2千人も減少。集落が点在しているため、旧1市10町時代から、人口に比べて多い水道施設の維持に加え、本土導水関係でも機械設備の一部で更新作業が始まっている。今後も人口減少が続く中、535億円もかけた設備をどう維持するのか、課題は大きい。

 同企業団は「関係者が夢を追ってできた本土導水。施設の統廃合や効率化で、経営基盤を強化し、水道事業を維持していきたい」とする。

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