季節ごとに長距離を移動することで知られるチョウ「アサギマダラ」が、兵庫県南あわじ市の沼島に飛来した。今春からチョウの好物フジバカマを植栽している沼島八幡神社では、10月中旬に開花したピンクや白の花に誘われるように数羽が舞い降り、参拝客の心を和ませている。(西竹唯太朗)
アサギマダラは10センチほどのチョウで、日本各地に分布する。越冬のために温暖な地域へ渡るとされ、千キロ以上を移動することもあるという。
フジバカマは、同神社の沼津知明宮司(75)の妻みさ代さん(73)が、海に囲まれた沼島でもアサギマダラを見たいと、プランターに10株を植えた。開花の時期から淡いブルーの羽をしたチョウが姿を見せ、風の弱い晴れた日は10匹ほどが舞い飛ぶという。
みさ代さんは「海風の強い島にこんなに来てくれるとは。来年も花を咲かせてまた来てほしい」と笑顔だった。
