コロナ禍で外出や家族との面会の機会が減る中、入居者に笑顔になってもらおうと、兵庫県淡路市志筑新島の高齢者住宅「ナーブ」で19日、第1回ナーブ文化祭が開かれた。入居者による生け花や書道など35点の作品展示のほか、ハンドベルやピアノの演奏を約40人が楽しんだ。
エントランスには色鮮やかな生け花のほか、「赤とんぼ」「必勝」などと力強くしたためた書道や俳句などが並び、出品者らはお互いに作品を鑑賞。生け花を展示した女性(80)は「楽しく作品を作った。多くの人に見てもらえたらうれしい」と笑顔だった。
午後からは約10人がハンドベルで「紅葉」や「大きな栗の木の下で」などを演奏。「今日のためにたくさん練習してきた」という男性は、ピアノで小林旭さんの「熱き心に」などを披露した。
武田誠一副施設長(43)は「いまは家族との面会ができない状況。少しでも楽しみややりがいを感じてもらえる催しを考えていきたい」と話す。今後はオンラインでの面会を計画中という。作品は入居者の家族限定で、12月末ごろまで展示する。(赤松沙和)
