新型コロナウイルスにより日常生活が一変した1年が終わり、新年を迎えた。兵庫県淡路島内の寺社を訪れた初詣客は例年より少なかったが、それぞれが健康や学業成就などを祈った。
例年なら、正月三が日の間に島内外から10万人以上が参拝する伊弉諾神宮(同県淡路市多賀)。今年は参道やさい銭箱にパーティションが置かれ、客同士の距離を保てるよう配慮された。自営業の男性(35)=大阪府=は、健康を祈願。「昨年は友人と集まることもできず、楽しいことが何もできない1年だった。今年は楽しく過ごせるよう、コロナが早く収束してくれるよう願っています」。高校受験を控える明石市立朝霧中3年の男子生徒(15)は「頑張って志望校への合格を手にしたい」と力を込めた。
厳島神社(同県洲本市本町4)では、不特定多数が触らないよう、さい銭箱上の鈴を鳴らすひも「鈴緒」を固定。境内に鈴の音が響かない、静かな年明けになった。洲本市立大野小6年の女児(12)は、3月にソフトテニスの全国大会に出場予定といい、「大会で全力を出し切ることに加え、今年は勉強も頑張りたい」と話した。(吉田みなみ)
