1年の厄よけを祈る「初不動柴燈大護摩供(さいとうおおごまく)」が28日、兵庫県洲本市五色町鮎原南谷の延長寺であった。新型コロナウイルス対策のため、今年は寺の関係者らのみが参加。疫病退散や家内安全、交通安全などを祈った。
檀家(だんか)らでつくる奉賛会が約40年前から行い、毎年100人ほどの参拝客が訪れる。今回は中止も検討したが、「こんな時だからこそ、できる範囲で祈りをささげよう」と実施を決定。檀家らには、当日参拝しないよう呼び掛けた。
本堂前に、マツの丸太を組んでヒノキの葉で覆った約1・8メートル四方、高さ約1・5メートルの護摩壇を設置。行者が火を付けると勢いよく炎が上がり、檀家らの願いが書かれた護摩木が投げ入れられた。
佐竹清志住職(61)は「願いの多くが疫病退散を祈るものだった。早く平穏な日々に戻ってほしい」と話した。(吉田みなみ)
