コロナ収束願い 住民らが矢放つ 淡路・金山比古神社

2021/01/09 05:30

古式ゆかしく的を狙う町内会役員=金山比古神社

 弓で矢を放って厄災をはらう新年の伝統行事「的矢神事」が8日、兵庫県淡路市長沢の金山比古神社(平田滋宮司)であった。地域住民が古式ゆかしく的を狙い、家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)を願った。 関連ニュース コロナで1・17恒例の合唱中止 鎮魂と復興の歌、22年に響かせたい 兵庫県内各地で今季一番の冷え込み 北部で大雪の恐れ 維持に悩む銭湯「勝手に応援」タイルの目地ぴかぴかに 愛好家グループ「県境なき目地団」

 神聖な力が宿るとされる矢を放ち、農作物の豊凶を占った神事が起源とされる。500年以上続くとされ、同神社では毎年1月8日に行う。
 烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿の町内会役員4人と神職、地域住民が、本殿で1年の豊作や安全を祈願した。その後、境内につくられた弓場に移動。慣れない弓の扱いに苦労しながら、約10メートル先の的を狙って次々に矢を放った。矢が的に命中すると、「うまい」「縁起がいい」と拍手が送られた。
 長沢町内会の田尾伸一郎会長(69)は「一日も早くコロナが収まり、皆が達者で暮らせるよう願った」と話していた。(内田世紀)

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