閉校の校舎にレストランや図書室 「バルニバービ」が淡路に文化拠点整備へ

2021/04/14 05:30

「開かれた学び場」をコンセプトに、図書室などを整備する旧尾崎小学校の再生イメージ図(バルニバービ提供)

 旧尾崎小学校(兵庫県淡路市尾崎、2014年3月閉校)の校舎を市から購入したバルニバービ(大阪市)が13日、周辺地域とあわせた事業計画を発表した。校舎は食や芸術を学ぶ文化拠点に改修。敷地から南に延びる海岸線に、バーベキュー用の芝生広場やラーメン店、回転ずし店などを次々と開店させる構想という。 関連ニュース 【写真】世界的インテリアデザイナーが店舗デザインを手掛けるラーメン店 旧尾崎小を食、芸術拠点に 大阪・飲食店運営会社が購入へ 【写真】地域交流拠点として生まれ変わる旧尾崎小学校

 バルニバービは19年、同市郡家にイタリア料理店「GARB COSTA ORANGE(ガーブ・コスタ・オレンジ)」を出店。翌年には近くで宿泊施設「KAMOME SLOW HOTEL(カモメ・スロー・ホテル)」を開業した。市が公募した同小学校の利活用事業者に名乗りを上げ、校舎と近くの尾崎公民館を総額3950万円で購入した。
 旧小学校の再生コンセプトは「開かれた学び場」で、今年11月の開業を目指す。1階に図書室や勉強室を設けて子どもたちが使えるようにする。レストランもつくり、ピザ釜を使ったピザ教室も開く。
 2階はギャラリーなど芸術がテーマの空間とするが、ユニバーサルデザインの導入を検討中で詳細は未定とした。3階は自社のオフィスと、ワーケーションにも対応する共有スペースとして運用する。公民館は社員や施設利用者のための宿泊施設に改装する。
 海岸線の再開発は「Frogs FARM(フロッグス・ファーム)」構想と銘打つ。今月26日、バーベキューやハンバーガーを味わう「ピクニック・ガーデン」を開業。6月には、世界的インテリアデザイナー森田恭通さんが店舗デザインしたラーメン店、8月には地元の水産会社と連携する回転ずし店をオープンさせる。
 開発総面積は約2万5千平方メートルを見込む。佐藤裕久社長は会見で「経済効率だけではない。地域に溶け込むことに意味がある」と話した。(内田世紀)

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