地域の宝誕生、沸く地元 洲本に新種の恐竜化石
2021/04/28 05:30
淡路島内で見つかった化石を展示する淡路文化史料館のコーナー=洲本市山手1
2004年に兵庫県洲本市で見つかった恐竜化石は、新属新種だった。兵庫県立人と自然の博物館(三田市)などが27日、「ヤマトサウルス・イザナギイ」の命名とともに発表。国生み神話にちなみ、「伊弉諾(いざなぎ)の倭竜(やまとりゅう)」という淡路島を象徴する意味が込められ、地元でも喜ぶ声が上がった。
関連ニュース
西宮で51人が新型コロナ感染
【詳報】28日の県内コロナ 自宅療養中の男性死亡 神戸市立中ではクラスター
西宮で過去最多91人感染 保健所追い付かず「調査中」64人
ヤマトサウルスはハドロサウルス科の一種。同科の恐竜はカモのような平らで長いくちばしを持つ草食恐竜で、白亜紀後期の後半に分布したとされる。
発掘地は、洲本川以南に広がる和泉層群北阿万層(約7200万年前)。下あごや首、歯の骨など23点が見つかった。
洲本市は15年、淡路文化史料館(山手1)で、当時は名前がなかったヤマトサウルスの化石のレプリカを企画展示した。同史料館は現在も、島内で見つかった貝や植物の化石を収蔵し、陳列コーナーもあるが、新型コロナ禍で休館中。
市生涯学習課は「コロナの感染状況を見つつになるが、8月ごろに地元の子どもたちに、ヤマトサウルスの化石を直接見てもらえる機会をつくりたい」とする。
竹内通弘市長は「立派な恐竜化石は地域の資産。地元で盛り上げたい」と話した。(吉田みなみ)