ハモ、タイ漁港活気 由良の漁協で競り コロナ禍で価格は低迷

2021/05/17 05:30

競りにかけられるハモ=洲本市由良1

 近畿地方の梅雨入りが発表された16日、兵庫県洲本市由良1の由良町漁協で、魚介類の競りがあった。曇天の下、沖から戻った漁師らが漁港に次々と船を着け、採れたての海の幸を水揚げ。間もなく本格的にシーズンを迎えるハモやタイ、イカなどが並び、目利きにいそしむ仲買業者らでにぎわっていた。 関連ニュース 潮流にもまれたハモ絶品! 記者も堪能、小骨ほとんどなく驚き 南あわじでシーズンスタート ハモのシーズン到来、雨くぐり美味に 海に放って豊漁祈願 南あわじ・沼島で「供養祭」  姫路産のハモ天や和牛、日本酒100銘柄が集結 9月30日、10月1日に「酒と食とじばさんの祭典」

 同漁協などによると、今シーズンの各魚介類の水揚げ量は平年並み。春を告げるサワラ漁が間もなく終わり、今後は淡路島の夏の名物・ハモの水揚げが増えていくという。
 この日同漁協では、仲買業者らが種類ごとに魚介類が詰められた箱を囲み、サイズや状態を確かめながら競り落としていた。
 一方、新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店などの需要が減った影響で、昨年に続き魚介類の市場単価は低い水準が続く。
 「値段はコロナ前の3分の1程度。早く収束することを願うしかない」。漁師の男性(41)がため息を漏らす。船の燃料代など経費節約のため、出漁日数を減らしているというが、苦しい状況の中で「漁師らに国からの手厚い補償はない。せめて不漁にならないことを祈りながら耐えるしかない」とこぼした。(西竹唯太朗)

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