「脱サラ」観光農園2シーズン目 ブルーベリーが収穫期到来
2021/06/03 05:30
色づき始めたブルーベリーを管理する林田さん=淡路市野島常盤
36品種約千本のブルーベリーを栽培している兵庫県淡路市野島常盤の観光農園「ブルーベリーヒル淡路」が、4日にカフェ、12日にブルーベリー狩りの今季の営業を始める。ベンチャー企業を退職して「脱サラ」した男性が、荒れ地を切り開いて昨年オープン。2シーズン目を前に「自然に囲まれた場所で、いろんな品種を食べ比べて」とPRする。(上田勇紀)
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同農園を開いたのは、淡路市に住む林田雅行さん(43)。妻の寿々(すず)さん(39)とともに切り盛りする。
大阪府出身で、北海道大の大学院博士後期課程を修了してベンチャー企業に入社。だが、管理業務が増えたこともあって「やりたいことと違う」と感じ、現場での仕事を求めて3年前に40歳で退社した。
「会社員時代に『いい職業はないかな』と調べる中で、ブルーベリー農園経営の本を読んだ。農業経験はないけど、やれそうだと。それほど悩まなかった」。妻、子ども2人と一緒に、直近の勤務先だった徳島県から淡路市に移り住み、荒れた農地を借りてチェーンソーなどで開墾。栽培に挑戦した。
準備が整った昨年6~8月、迎えた初めてのシーズン。新型コロナウイルス禍や雨の影響もあり、来場は神戸などからの計約300人にとどまった。「もっとのんびりできるかと思ったけど、シーズン後の管理も想像以上に大変で、体力を使った」と振り返る。
そして迎えた新シーズンではこれから、多彩な品種が次々と収穫期を迎える。実の皮が薄くジューシーで、6月中旬~7月中旬が食べごろのものや、皮が厚く濃厚な味で、7月下旬~8月中旬に実るものなど。また敷地にあるカフェでは、地元店と協力し、ブルーベリー大福などの新商品を販売。「来場千人を目指して頑張りたい」と静かに意気込む。
カフェ、ブルーベリー狩りとも8月下旬まで。午前10時~午後4時。水曜定休。事前予約制で、入園料は中学生以上2千円、小学生1500円、4歳以上千円。同農園TEL090・3788・3971