渡りチョウ「アサギマダラ」 住民ら植えた花に飛来 南あわじ・諭鶴羽神社

2021/11/03 05:30

フジバカマに集まるアサギマダラ=南あわじ市灘黒岩、諭鶴羽神社

 兵庫県南あわじ市の諭鶴羽山(607・9メートル)に、季節ごとに移動する渡りチョウ「アサギマダラ」が飛来した。山上の諭鶴羽神社でも群れをなして飛び交い、淡い水色の羽で参拝者や登山客らを楽しませている。 関連ニュース チョウの訪問で元気に 旅するチョウ・アサギマダラ、呼び込みに成功! 豊岡市奈佐地区 住民有志ら好物のフジバカマ畑を整備 1日で二つも良いことが

 チョウ目タテハチョウ科。羽を広げた幅は約10センチ。夏に北日本や日本各地の標高が高い場所に生息し、秋になると越冬のため南下する。台湾まで渡る個体もおり、移動距離が千キロ以上になることもある。
 諭鶴羽山は、和歌山などから四国、九州への通り道。昨年、麓の住民らが神社の敷地内に、アサギマダラが好んで蜜を吸うフジバカマを植えたところ、今秋は飛来が集中。10月上旬には数百匹が乱舞したという。環境省自然公園指導員の生嶋史朗さん(59)は「来年以降もたくさん飛来する可能性が高い」とする。同神社は敷地内での捕獲を禁止し、奥本憲治宮司(59)は「これほどの数のチョウは初めて。きれいな姿を見て心を癒やしてほしい」と話している。(西竹唯太朗)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ