「目標の先こそ重要」 阪神の近本選手が古里・淡路島で講演

2021/12/04 05:30

生徒の代表質問に答える近本光司選手=淡路市多賀

 プロ野球・阪神タイガースで活躍を続ける近本光司選手が3日、兵庫県淡路市多賀のいざなぎアリーナで講演した。一宮中学校の全校生徒とその保護者、一宮、多賀小学校の6年生ら約200人が参加。近本選手は古里の子どもたちを前に、進学先の選択などこれまでの歩みを振り返り、質問にも答えた。 関連ニュース 阪神近本、初のゴールデングラブ賞受賞! 記念グッズを販売 タイガース佐藤輝を“怪物”に育てたのは飲食店主 高校時代、筋トレの日々に導く 松坂大輔といえば…“楽しめなかった”延長十七回の激闘 夏の甲子園「球史に残る名勝負」

 近本選手は、淡路市久留麻出身。少年野球の仮屋クラブで野球を始めた。東浦中から社高校(同県加東市)へ進み、関西学院大(同県西宮市)、大阪ガスを経て、2019年にドラフト1位で阪神に入団した。セ・リーグの新人最多安打記録を更新し、20年まで2年連続で盗塁王。今季はリーグ最多安打を記録し、守備のゴールデングラブ賞にも初めて選ばれた。
 この日は、一宮中学校PTAによる教育講演会として招き、中学時代の恩師の巽史明教諭(現一宮中野球部監督)を交えて進んだ。
 淡路島を離れ、社高校に進んだ経験については、「周囲は地元の高校に行くと思っていたが、自分は普通にそのまま進学するのは嫌だった」と打ち明け、「自分で調べて、自分で決めた進学先。今考えても良い選択だった。自分の決断を止めなかった両親にも感謝している」と話した。
 生徒の一人は、「今の自分の目標は志望校に合格すること。近本選手は」と質問した。近本選手は「目標の先でどうなりたいか、高校や大学に合格した後、そこで何をするかを考えることが重要」とアドバイス。「僕はチームで優勝し、応援してくれている淡路島の人たちに元気を届けたい」と語った。
 一宮中3年の男子生徒(15)は、「意外とラフな感じで驚いた。偉大な人の話を聞けた」と喜んだ。(中村有沙)

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