徳島空港と南あわじ結ぶ高速バスが運行開始 首都圏からの来訪に期待

2021/12/28 05:30

徳島阿波おどり空港を出発し、南あわじ市に向かう高速バス=徳島県松茂町

 兵庫県南あわじ市志知鈩のバスターミナル「陸の港西淡」と、徳島阿波おどり空港(徳島県松茂町)を結ぶ高速バスの試験運行が24日に始まり、同空港で出発式があった。運行を担う、みなと観光バス(南あわじ市志知南)の池田剛久社長(47)は、「首都圏では車の免許を持つ人が減っているので、バスの利便性を高めれば需要も増すのではないか」と期待を語った。(西竹唯太朗) 関連ニュース 旅客機で「遊覧フライト」国内外で人気 予約開始直後に完売 コロナで遊休の機体活用 日本航空が開発したもう一つのリニアモーターカーが繋ぐ夢 最高時速100キロで無人運転「リニモ」に乗ってみた 空港に近い新幹線駅 九州なら福岡、では本州は? 10キロ以内の駅を調べた


 来年2月28日まで走らせる。主に首都圏からの観光需要を検証し、本格運行を目指す。市内に入った後の利便性を高めるため、陸の港西淡を起点に観光施設や宿泊施設を巡るバスも2ルートで試みる。
 同空港には東京・羽田空港から1日10便が発着する。高速バスはうち5便の発着時間に合わせた運行になっている。同空港に到着する飛行機が遅れた場合は、バスの出発時刻も同様に遅らせ、利用者を待つ仕組みという。
 池田社長は年末年始の帰省にも言及。「南あわじ市民からは、『空港まで子どもを迎えに行かなくてもよくなった』と喜ぶ声をいただいた。重点を置く観光以外の需要にも応えたい」と話した。
 式典には島内の関係者に加えて松茂町の吉田直人町長も出席し、「徳島側としても、バスの利便性を生かせる仕組みを考えたい」とあいさつした。
 午前11時15分に出発した最初の便には、羽田空港から来た10人が乗車した。埼玉県川口市在住の中国人男性(36)は「仕事のため徳島を訪れたが、時間に余裕があるので、バスを利用して淡路島観光に行くことにした。車がなくても便利」と話していた。

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