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イザナギとイザナミ、ククリヒメを描いたシャッターアート=淡路市郡家
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イザナギとイザナミ、ククリヒメを描いたシャッターアート=淡路市郡家

 淡路島ゆかりの国生み神話に登場する神々を描いたシャッターアートが、兵庫県淡路市郡家の郡家商店街にお目見えした。コンセプトは、一緒に写真を撮れば「ご利益(りやく)」が得られるという「よみがえる開運の街」。発案者で、商店街にある大杖呉服店の店主大杖康之さんは今年1月、がんのため63歳で亡くなった。地域活性化へリーダーシップを発揮した大杖さんの遺志を継ぎ、地元の子どもたちが今後、計10カ所に描き続けるという。(内田世紀)

 大杖さんは津名高校卒。京都市の大学を経て同市の着物メーカーに就職した。20代後半で帰郷。父の呉服店を継いだ。阪神・淡路大震災で郡家地区は大きな被害があり、「自分たちで何とかしないと」と、復興と活性化へ動いた。

 ポイントカード事業を進め、神話や伝統の継承にも力を入れた。2006年に「国生み神話のまちづくり実行委員会」を設立。08年に始めた三大神話神楽祭や、11年に創作した「国生み神楽」が新たな地域資源として根付いた。約6年前に大腸がんが見つかり、手術を受け、投薬治療をしながら活動を続けた。

 シャッターアートは昨年春に着手した。高校の同級生で、東京の広告代理店に勤務した経験がある田浦弘之さん(淡路市楠本)に企画を依頼した。

 1カ所目は休業中の生活雑貨店に描いた。イザナギ、イザナミと共に、大杖さんが希望したククリヒメノミコトを選んだ。言い争うイザナギ、イザナミを仲裁した和合の神とされる。図案は南あわじ市の画家矢吹芳寛さんが担った。2月下旬に完成。淡く繊細なタッチと穏やかな表情が商店街の一角を彩る。

 郡家商店街は、大杖さんらが商店街組合を立ち上げた1996年に26店あったが、現在は半分以下の11店まで減っている。2カ所目以降のシャッターアートは、閉店した薬局や寝具店を候補に、一宮中学校美術部の生徒たちがアニメキャラクターのような画風で描く計画。田浦さんは「3年計画でやると聞かされていた。3年は生きる、という決意だったかもしれない」と振り返る。

 昨年夏ごろから病状が悪化した大杖さんは、入退院を繰り返す病床で原画を確認し、「素晴らしい」と目を細めたという。さらに、「伊弉諾神宮の神宮昇格70年をちょうちん行列で祝う」「人力車やだんじりを神宮に集結させる」などの活性化アイデアを家族に伝えた。同実行委の柏木秀樹委員長(77)は「頭が良く、行動力がある人だった。住民で力を合わせて遺志を継いでいきたい」と話す。

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