「飛ぶ姿は神秘的」渡りチョウのアサギマダラ、諭鶴羽山に舞う 南あわじ
2022/10/28 05:30
蜜を吸うアサギマダラ=南あわじ市灘黒岩
兵庫県南あわじ市の諭鶴羽山(607.9メートル)に、季節ごとに移動する渡りチョウ「アサギマダラ」が飛来した。山頂付近にある諭鶴羽神社の周辺では、多いときには数百匹が一度に飛び交い、参拝者や登山客らを楽しませている。
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チョウ目タテハチョウ科。羽を広げた幅は約10センチ。夏に北日本や日本各地の標高が高い場所に生息し、秋になると越冬のため南下する。台湾まで渡る個体もおり、移動距離が千キロ以上になることもある。
諭鶴羽山は、和歌山などから四国、九州への通り道。山中では以前から飛来が確認されていたが、一昨年に麓の住民有志が神社の敷地内に、アサギマダラが好んで蜜を吸うフジバカマを植えたところ、飛来が集中し始めたという。
今年は、10月上旬ごろから姿を見せ始め、中旬ごろから一気に数が増えた。日中にフジバカマの周辺に現れ、日暮れとともに森に姿を消すという。同神社は敷地内での捕獲を禁止している。奥本憲治宮司(60)は「原生林を背景に飛ぶ姿は神秘的。11月初旬まで見ることができるのでは」と話している。(西竹唯太朗)