防災防災ひょうご防災新聞

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復興祈念公園のデザインへの思いを語る槻橋修さん=神戸市中央区小野浜町
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復興祈念公園のデザインへの思いを語る槻橋修さん=神戸市中央区小野浜町
各地区の方向に向けて設置された銘板とモニュメントのイメージ(槻橋さん提供)
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各地区の方向に向けて設置された銘板とモニュメントのイメージ(槻橋さん提供)
各地区の方向に向けて設置された銘板とモニュメントのイメージ(槻橋さん提供)
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各地区の方向に向けて設置された銘板とモニュメントのイメージ(槻橋さん提供)

 東日本大震災の犠牲者を悼み、記憶を刻む「復興祈念公園」(2019年度完成予定、宮城県気仙沼市)の中核デザインに、建築家で神戸大准教授の槻橋修(つきはしおさむ)さん(49)=建築学=の案が採用されることになった。同市のアイデアコンペで優秀作に選ばれた。気仙沼湾に面した高台に造成。復興の様子を眺めながら祈る空間をイメージした広場には、地域ごとに犠牲者の名前を刻んだ銘板を設けた。槻橋さんは「阪神・淡路大震災後の東遊園地のように誰もが追悼に訪れるような場所になれば」と願う。(井上 駿)

 気仙沼市によると、津波などの死者・行方不明者は1356人に上り、家屋の4割が浸水被害を受けた。市は追悼の場として、市街地を見渡す陣山に2・3ヘクタールの公園を整備。今年1、2月に案を募集したところ、総合、モニュメントの2部門に計161点の応募があり、槻橋さんは各部門5点の優秀作にいずれも最高評価で選ばれた。

 槻橋さんの案は三つの広場で構成される。「追悼のひろば」は気仙沼湾を一望できる展望デッキを設置。モニュメントには市内9地区の方角に向けた銘板があり、それぞれの犠牲者名を刻む。「伝承のひろば」には震災を語り継ぐ場として各地区の被災状況を記録したパネルを置き、「再生のひろば」には市民が集う場として桜を植える。

 槻橋さんは阪神・淡路当時、東京大の大学院生。「被災地支援に携われなかったことがずっと心に引っかかっていた」と振り返る。

 東北工業大(仙台市)の講師を経て神戸大に着任した約1年半後、東日本大震災が起きた。「東北に縁があり、神戸に住む人間として傍観者ではいけない」。ゼミの学生らと「失われた街 模型復元プロジェクト」を立ち上げた。津波で流されたまちを500分の1模型で再現し、被災者に思い出を語ってもらう取り組みだ。今も東北に足を運び続けている。

 気仙沼市は、槻橋さんの案をベースに基本設計を作成している。槻橋さんは「漁師町や農家、離島など多様な地域があることを踏まえ、被災者が亡くなった人たちが暮らした場所や海に向けて祈りをささげられるようにと考えた。被災者の声を聞きながら完成まで協力したい」と話した。

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