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電車が止まり、長蛇の列ができたタクシー乗り場には外国人の姿も=18日夜、JR新大阪駅
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電車が止まり、長蛇の列ができたタクシー乗り場には外国人の姿も=18日夜、JR新大阪駅
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 大阪府北部地震が起きた当日は関西一円で公共交通機関がまひし、日本語の分からない外国人観光客が情報を求めて右往左往する姿が見られた。2年後に東京五輪・パラリンピックを控え、国や自治体がインバウンド(訪日外国人客)誘致を進める中、災害情報の迅速な伝達という課題が浮き彫りになった。

 イベント出演で神戸市を訪れていたドイツのフィギュアスケーターの女性(34)は18日朝、ホテルの客室でスマートフォンの緊急地震速報に驚いた。「画面を見ても日本語。何かおかしい、ということしか分からなかった」。直後、大きな揺れに襲われた。「英語でも書いてあれば」と話す。

 気象庁などによると、速報の表示形式は通信会社や端末によって異なり、海外製の端末では全く表示されないケースもあるという。

 香港から来た男性(30)と女性(33)のカップルは関西空港で地震に遭遇。男性のスマホには速報が届かず「英語のサイトを見たが、どれが公式で最新の情報か見分けがつかなかった」と振り返る。「滞在中にまた地震が起きたらどこを頼ればいいのか」と不安を口にした。

 JR三ノ宮駅構内にある神戸市総合インフォメーションセンターでは、外国人が「予約の飛行機に間に合わない」などと口々に訴えた。中には「なぜ電車が止まっているのか」と地震発生を知らない人もいた。

 震源地となった大阪では18日、府などが「災害時多言語支援センター」を立ち上げ、9言語に対応した相談窓口を設けた。ただ寄せられた電話やメールは22日までの5日間で9件にとどまり、大半は日本に住む外国人からだったという。

 兵庫県は、日本語を含め13カ国語で防災メールを配信している。これほど多言語は全国でも珍しいが、事前登録制で、基本的に利用者は居住外国人の想定だ。観光庁も、災害時に情報が届く多言語対応アプリを無料公開しているが、「短期滞在だとダウンロードしない旅行者が多い」と課題を認める。

 一方、京都府は、観光案内アプリに災害情報が自動で届く仕組みを採用。担当者は「防災だけ(のアプリ)で観光客の関心を呼ぶのは難しい」と指摘する。

 行政組織の「縦割り」も課題だ。観光と防災では通常、担当部署が異なる。神戸市の危機管理室は「部署をまたいで訪日外国人客に対応するため協議中」とし、他府県の先行事例などを学ぶ職員向けの勉強会を予定している。(那谷享平、真鍋 愛)

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