防災 防災 ひょうご防災新聞

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 台風や豪雨による災害の危険性が迫る際、地域の自治会や消防団が直接住民へ避難の声掛けなどをする仕組みがルール化されているのは、兵庫県内41市町のうち約半数の22市町にとどまることが県の調査で分かった。自治体から避難指示などの情報が出されても、実際に避難しなければ命を左右しかねないだけに、行政と住民を結ぶ情報伝達の充実が求められている。

 県内で2人が亡くなった西日本豪雨から6日で1年。避難率の低さを教訓に県が設置した「災害時における住民避難行動に関する検討会」で明らかになった。

 県によると、西日本豪雨の際、消防団や自治会などによる避難呼び掛けルールを実際に運用したのは19市町だった。多くの市町は、電話連絡を受けた自治会長や民生委員らが地区内を巡回する。尼崎市や丹波篠山市などは役員の自宅に防災行政無線を設置。伊丹市は、夜間や停電などで避難勧告・指示の発令を周知徹底することが困難な場合、「市が消防団や自治会組織を利用して各家庭を訪問する」とルールを定めている。

 消防団や自治会が得た土砂崩れや増水などの情報を、自治体に送って共有する仕組みの導入も進んでおり、ルールとして整備している市町は14を数えた。

 消防団にタブレット端末を貸与している南あわじ市は、2018年7月7日夜の大雨時、同市阿那賀で「土砂崩れがあった」との住民情報を基に、消防団員が現場の映像を撮影して市に送った。ビデオ会議システムで現場と災害対策本部がやりとりし、被害の全容が判明する前の段階で16世帯に避難指示を発令。住民全員の避難につながった。担当者は「情報をタイムリーに生かせた」とする。

 09年の県西・北部豪雨で死者・行方不明者20人を出した佐用町は、自宅から河川の様子が見える住民29人を「災害モニター」に任命。職員が電話をかけ、避難情報を発令する判断材料としている。

 検討会で座長を務める京都大防災研究所の矢守克也教授は「人には惰性があり、重い腰を上げてもらうには情報伝達の回路がいくつも必要」と指摘。住民参加型の仕組みを構築するよう求めている。(竹本拓也)

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