防災 防災 ひょうご防災新聞

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昨年の台風21号で浸水被害があった南芦屋浜地区。台風時期に備え、大型の土のうが積まれている=芦屋市涼風町(撮影・風斗雅博)
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昨年の台風21号で浸水被害があった南芦屋浜地区。台風時期に備え、大型の土のうが積まれている=芦屋市涼風町(撮影・風斗雅博)
台風21号の高潮で六甲アイランドから流出したとみられるコンテナ=2018年9月、神戸市東灘区魚崎浜町
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台風21号の高潮で六甲アイランドから流出したとみられるコンテナ=2018年9月、神戸市東灘区魚崎浜町

 記録的な高潮が発生し、神戸や阪神間の沿岸部に浸水をもたらした昨年9月の台風21号被害から、4日で1年になった。兵庫県芦屋市の人工島・南芦屋浜地区では、想定を超える高波に加え、護岸が想定を上回るペースで地盤沈下していたことが被害を大きくした。兵庫県は本年度から、近年の異常気象データを反映させて高波や高潮の想定を見直すほか、沿岸部の地盤の高さを再調査し、人工島や沿岸部に特有の「地盤沈下」を考慮した対策に乗り出す。

 昨年の台風21号では、尼崎で3・53メートル、西宮で3・24メートル、神戸港で2・33メートルの潮位を観測し、1961年の第2室戸台風を超える過去最高を記録。南芦屋浜は高潮のハザードマップではこれまで浸水区域がなかったが、護岸を越えた海水が住宅地に流れ込み、床上浸水17棟、床下浸水230棟の被害が出た。

 南芦屋浜南側の護岸は、国の基準を基にした県の設計では海抜5・20メートルの高さが必要とされ、1996年の完成時は地盤沈下の影響を考えて5・45メートルで整備された。しかし、台風21号の後に県が調べると、護岸の高さは5・03メートルで、整備当初に比べて42センチ低く、県の設計高との比較でも17センチ下回っていた。

 県港湾課は「想定外に地盤沈下が進み、強風によって想定を超える高波が襲ったため、被害が拡大した」とし、現在、住民と協議しながら護岸のかさ上げ工事を進めている。

 一方、神戸市も、台風21号の高潮で大量のコンテナが海上に流出した人工島の六甲アイランドとポートアイランドの沿岸部計約20ヘクタールで、コンテナを積み降ろしするヤード(集積場)のかさ上げや擁壁の設置を進める。海抜3・7メートルの高さを確保する方針で、同市海岸防災課は「人工島が水に漬からないことで、コンテナの流出も防げる」とする。

 県はこうした高潮被害を踏まえ、本年度から「高潮対策10カ年計画(仮称)」の策定に着手。県が管理する沿岸部で、護岸の高さや地盤沈下の状況、沖合に新たにできた堤防など周辺の変化を改めて調べる。

 また、50年に一度の確率で発生する波の高さの想定を、近年の異常気象を反映させるため、18年までの災害を含めて算定し直す。それらを基に、各地で必要な護岸の高さを設定し、優先度の高い場所からかさ上げなどの対策を講じる。(斉藤絵美)

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