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災害時の移送訓練に使われる「りつりん2」(ジャンボフェリー提供)
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災害時の移送訓練に使われる「りつりん2」(ジャンボフェリー提供)
医療が必要な人をフェリーで被災地外へ運び出す活動を提唱した井上欣三・神戸大名誉教授=西宮市中前田町
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医療が必要な人をフェリーで被災地外へ運び出す活動を提唱した井上欣三・神戸大名誉教授=西宮市中前田町

 災害時、医療や介護が必要な人たちをフェリーの定期航路で被災地外に運び出す実証訓練が来年1月、神戸-小豆島間で行われる。兵庫県芦屋市の海事専門家が阪神・淡路大震災の被災体験を基に提唱した構想が、震災から25年を経て医療や海運の関係者らに共感を広げ、ついに体制づくりが始動。訓練を経て自治体やフェリー会社、医療関係者らが協定締結を目指す。

 訓練の舞台は神戸-高松間を1日4往復し、多くが小豆島に寄港するジャンボフェリー(神戸市中央区)。発案者の井上欣三神戸大名誉教授をはじめ、腎臓病や難病の患者らでつくる各団体、医師、神戸市や香川県小豆島町、高松市、国の出先機関などで実行委員会をつくり実施する。

 神戸が被災したと想定し、総勢50人が1月12日午前8時に神戸港をたち、小豆島へ向かう。担架や車いす、人工呼吸器などが必要な患者が負担なく船内で過ごせる方法を探り、訪問先の小豆島中央病院では受け入れ可能な透析患者の規模など治療のあり方を話し合う。災害後に車中泊を強いられる被災者らが小豆島に来られるよう、一部メンバーはオートキャンプ場を視察する。

 25年前の震災時、神戸商船大(現神戸大)教授だった井上さんは芦屋市の自宅が損壊。直後の避難所生活ではストレスを感じた。京都の実家から通勤する生活が続く中、大学が所有する練習船で寝泊まりしたところ快適だったため、船を使う被災者支援に可能性を見いだした。

 阪神・淡路で多発した震災関連死を防ぐため、当初は船を港に停泊させて医療や避難の場とすることを模索した。だが民間業者の船を長期間拘束する難しさに直面。運航を続けながら、被災者の移送に貢献してもらう方法に切り替えた。

 ジャンボフェリーの加藤琢二会長は「陸続きに限らず、航路で結ばれた地域同士も災害時の協力が有効であることを証明したい」と訓練の意義を強調。井上さんは「私たちが築こうとする仕組みが、フェリー航路を擁する他の地域でもモデルケースになれば」と力を込める。(長尾亮太)

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