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東日本大震災の経験を語る長沼俊幸さん=神戸市中央区脇浜海岸通1、兵庫県立美術館
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東日本大震災の経験を語る長沼俊幸さん=神戸市中央区脇浜海岸通1、兵庫県立美術館

 兵庫県に本年度入庁した新入職員向けの研修会が28日、神戸市内であり、東日本大震災の被災者が講演した。宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区で語り部として活動する長沼俊幸さん(58)で、壊滅的な被害を受けた9年7カ月前の津波経験やまちづくりの現状について語った。

 兵庫県は震災翌年の2012年から新入職員らを宮城県に毎年派遣。ボランティア活動などで被災地支援の心構えを学んできたが、今年は新型コロナウイルスの影響で派遣を見送った。

 代わりに10、11月に研修会を企画。4回に分けて、新入職員約320人が、長沼さんから被災体験を聞く機会を設けた。この日は2回目の講演で、約70人が耳を傾けた。

 仙台空港がある名取市は923人が犠牲に。沿岸の閖上地区は最も被害が大きく、人口約5500人のうち約750人が亡くなり、39人が今も行方不明。住宅のほとんどが被災し、震災前の建物は1棟もない。

 「津波は来ない町と思っていた」。長沼さんは、揺れから約1時間後に迫ってきた津波に慌て、自宅の屋根に上がって夜を明かした。「長い歳月をかけてつくられた町が一瞬でなくなった。絶対に安心で安全な場所はない」と言葉を継いだ。

 仮設住宅で約6年半暮らし、かさ上げや区画整理で生まれ変わった閖上に家を再建して3年目。長沼さんは町内会長としてコミュニティーづくりに腐心する現状を伝え「職員の皆さんは被災者をサポートできる立場。けんかになることもあるが、親身になってほしい」と結んだ。(金 旻革)

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