災害時の心のケアやIT活用考える 教師らオンラインでイベント

2021/01/19 19:47

抽象的な絵画を題材に、参加者がオンラインで意見を交わしたイベント

 阪神・淡路大震災26年に合わせ、被災時の心のケアやIT活用などを考えるイベントが、オンラインで開かれた。昨秋から検討を進めてきたアートディレクターや教師、主婦などさまざまな立場の参加者が、思い思いに意見を述べた。 関連ニュース <命の恩人に会いたかった 神大アメフト部と父娘>(5)心癒やし癒やされ 遠回りでもいい、立ち直れた 3歳で母亡くした男性、震災時の心のケア述懐「ノンストレスでさらけ出せた」 神戸でシンポ <輪をつなぐ校舎へ>(2)日常と防災 食で被災者の心のケアを 志筑小栄養教諭・上野さん

 今春、神戸・三宮(神戸市中央区)に開業する知的交流拠点「アンカー神戸」で展開予定の課題解決プロジェクトの一環で、神戸新聞社が主催。先行実証の取り組みとして、昨秋から兵庫県内を中心に約25人が集まり、災害時の自助・共助についてアイデアを出し合ってきた。
 イベントでは「アートによる心の自助共助」を掲げ、デザイナー中村征士さんが、抽象的な絵画を示し、じっくりと観察して感想を表現するよう求めた。参加者のコメントは、明暗のニュアンスなども含めてばらつきが目立った。
 中村さんは「モノのとらえ方は多様で、自分の心次第でいかようにも解放できる」などと解説。絵画や音楽の力で、気持ちを切り替えたり立ち直ったりできる可能性があると強調した。
 「自治会から考えるITでの自助共助」のテーマでも、神戸と仙台、熊本をつないで意見を交わし、自治会が抱える問題点やIT導入の利点などを話し合った。(小川 晶)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ