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完成した「内藤國雄のすべて」を手にする内藤國雄九段=神戸新聞社
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完成した「内藤國雄のすべて」を手にする内藤國雄九段=神戸新聞社

 昨年3月、56年余りの現役生活に終止符を打った将棋の内藤國雄九段=兵庫県西宮市=が「内藤國雄のすべて」を出版した。升田幸三・実力制第四代名人や大山康晴十五世名人などとの名局を30局掲載。詰め将棋や必至などの作品も収録し、「創作のプロ」として知られた内藤九段らしい盛りだくさんな内容となっている。(溝田幸弘)

 内藤九段は1958年にプロ入り。「自在流」と呼ばれる華麗な棋風で、タイトル戦に13回登場、王位2期、棋聖2期の計4期を獲得した。通算成績は1132勝1000敗。

 新著は8部構成。30局の棋譜は自戦記、観戦記、好局解説に分かれる。

 自戦記では、あこがれだったという升田実力制第四代名人との初対局(1965年)や、「生涯最高の一着・■3六歩」が生まれた、大山十五世名人との王位戦7番勝負第3局(72年)などについて、内藤九段が初手から投了まで解説する。

 そのほか佐藤大五郎九段、中原誠十六世名人、米長邦雄永世棋聖、羽生善治3冠ら名だたる棋士との熱戦を収録。天才少年として注目を集めた谷川浩司九段(当時9歳)との二枚落ち公開対局(71年)も収めた。

 創作では「詰め将棋」「必至」「どっちが勝ち」各10題を掲載した。優れた詰め将棋作品に贈られる看寿賞特別賞に輝いた73手詰め「攻方実戦初形」も楽しめる。内藤九段は「勝とうと思うと常に緊張していなければならない。“一人将棋”にはその苦しさがなく、創作に随分時間を割いてきた」と語る。

 出版に向けた準備に3年ほどかかったという。エッセーなども収録。出来上がった本を手に「これが最後の仕事。やれやれ、という感じやねえ」と笑った。日本将棋連盟発行。366ページ、2800円(税別)。

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