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俳優陣に演技を指導する鄭義信さん=尼崎市南塚口町3、ピッコロシアター別館
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俳優陣に演技を指導する鄭義信さん=尼崎市南塚口町3、ピッコロシアター別館

 兵庫県立ピッコロ劇団による音楽劇「歌うシャイロック」の公演が24日、神戸アートビレッジセンター(神戸市兵庫区)で始まる。作・演出を担う姫路市出身の劇作家、鄭義信(チョンウィシン)さん(59)がシェークスピアの喜劇「ベニスの商人」を翻案。高利貸のユダヤ人・シャイロックを人間味あふれる人物として描いた。鄭さんは「どんな境遇でも人は生きていくもの」と思いを語った。(金 旻革)

 鄭さんは姫路城近くで生まれ育った。代表作「焼肉ドラゴン」のほか、映画「月はどっちに出ている」や「血と骨」の脚本も手掛けた。本作は2014年に韓国で上演し、日本公演は初めて。

 原作を読んだ鄭さんの感想は「シャイロックの人物像が書き込まれていない」。思い描いたのは「通天閣辺りにいそうな普通のおっちゃん」だった。金にがめついが、娘ジェシカを案じる父親らしい一面を持たせた。

 当時はユダヤ人に対する差別と偏見に満ちた時代。「シャイロックが一方的な悪者なのが理不尽。自分だったら納得いかない」。在日韓国人という自らの素性と重ね、マイノリティーの立場から面白く描けると考えた。

 法廷のシーンでシャイロックは語気を強める。「どこに行っても、憎しみが渦巻いとる。いつおまえらの憎しみは消えるんや?」-。

 「ヘイトスピーチがまかり通る現代、シャイロックの怒りは訴える部分があるのでは」と鄭さん。娘と共にエルサレムへ歩きだす姿にも思いを込めた。「悪いことがあっても、それで人生終わりじゃない。自分の道を歩き続けないといけない」

 全編関西弁で、ギャグも随所に盛り込む。3月6日まで(2月28日休演)。全席指定。一般3500円、大学・専門学校生2500円、高校生以下2千円。ピッコロ劇団TEL06・6426・1940

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