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感想戦で対局を振り返る稲葉陽八段=26日午前1時、東京・将棋会館
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感想戦で対局を振り返る稲葉陽八段=26日午前1時、東京・将棋会館

 将棋の最高峰とされる名人位への挑戦者を決めるA級順位戦。初参戦ながら8勝1敗という文句なしの成績で挑戦権を手にした稲葉陽八段は「多少緊張があったが、普段通り指せた」と熱戦を振り返った。

 同級の最終局は「将棋界の一番長い日」と呼ばれ、ファンや関係者の注目が集まる。対局相手は、永世名人の資格を持つ森内俊之九段。25日午前10時からの対局は同手順が繰り返され、同じ局面が4度登場する「千日手」が成立。指し直しという異例の展開になった。

 指し直し局は同日午後3時に開始。稲葉八段がペースを握ったものの、森内九段が自陣を整えて盛り返すという形勢が読めない展開になった。稲葉八段は香車のただ捨てという妙手で仕掛け、森内九段を投了に追い込んだ。

 将棋を覚えたのは幼稚園のころ。小学2年で地元の加古川将棋センターに通い始め、「将棋が楽しくなった」という。共に腕を磨いた船江恒平六段や、兄・聡さんの後を追うように2000年9月、プロ棋士養成機関の奨励会へ。08年のプロ入り後、09年には棋聖戦の挑戦者決定戦まで勝ち上がるなど、将来を期待されていた。

 師匠の井上慶太九段は「近年、将棋がすごく安定してきた」と目を細める。「以前は何局かに一局、不出来な将棋があった。最近は負けても内容がいい」。稲葉八段も「1年間を通じ、安定して戦えるようになった」と手応えを語る。

 A級順位戦は「強い相手ばかり。余計なことを考えず、目の前の対局を懸命にやろう」と心掛けた。開幕5連勝で単独首位になっても「A級残留が決まった、という安心感の方が強かった」という。無欲の積み重ねが快挙につながった。

 4月からの名人戦を控え、「一局一局、集中して頑張りたい。戦っていく中で自分も成長していきたい」と前を見据えた。(溝田幸弘)

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